次の日、時間というものはあっという間に流れた。
ハリーも緊張している様で、話しかけても上の空な事が多いし、ハーマイオニーはなにやらブツブツと言っている事が多い。
ロンにいたっては、顔色が優れず、ハリーを見て何か言いかけては直に視線を反らすという行動がいつもより多く見られた。
昼食の時に、マクゴナガルがハリーを呼びにきた時にレンは、ハーマイオニーと共に「大丈夫!頑張って!」とハリーを激励し、ロンも意を決して「あ!」と言葉を発する事は出来たが、それがハリーに届く事はなかった様だった。
「レン?」
急に声をかけられビクッとすれば、背後にはセドリックが居た。
このところハリーやあの香りの事、そして誰かが潜んでいるのだという事、そんな事ばかり考えていた所為か、全く気付かなかった。
「とうとう始まってしまうのね…無茶だけはしないで、頑張って。」
「うん、有難う。」
セドリックは緊張しているのだろう、レンに少し引きつった笑みで答えると、慌てて言葉を続ける。
「ハロウィーンの時はごめん。大丈夫、僕は信じてる。」
そういう言葉にレンは瞳を大きくすれば、嬉しそうに微笑みを零し、セドリックはそれを見ると頬を赤らめた。
「有難う、セドリック。貴方が信じてくれて嬉しいわ。」
それにセドリックは笑みを零すと、急いで試合の方へと向かった。

生徒達も試合会場の方へと次々に向かっていく。
レンとハーマイオニー、そしてロンは3人で試合開始を不安な表情で待ち続けた。
時期にダンブルドアが姿を現し試合内容を説明してくれる。
1人に1頭、ドラゴンを与えられ、そのドラゴンを出し抜いて、足元に転がる金色の卵を手に入れなければならない。
そういった内容だった。
既にスェーデン・ショート-スナウトという種類のドラゴンが鎖に繋がれてスタンバイされている。
足元にはそのドラゴンの卵が数個と、同じ大きさで金色に輝く卵が1つ。
「ハリーはどのドラゴンと戦うんだろう…」
「どの種類のドラゴンが居るのかすら判らないから何ともいえないわね。でもハリーならきっと大丈夫。」
もうロンの顔は真っ青になり、両手を合わせるように握りながら、開始を待ち続ける。