第4話
一行はそのまま歩き始め、会場までマグルに知られずに行けるよう、時間を小刻みに調整してあるポートキーに向かって歩いている。
それは村の先、ストーツヘッド・ヒルの頂上にある。
ポートキーとは、目的の場所に移動できるよう魔法をかけてあるアイテムの事で、そのアイテムは様々。主な共通点はマグルが見てもガラクタだと思って拾わない。という事だ。
ストーツヘッド・ヒルに着き登り始めた頃には手足は冷え切っていたが、草や木々の中を歩くのはレンは慣れていた。
「随分身軽だな。その靴で歩き難くないか?」
「家が樹海の中にあるから、こういう所を歩くのは慣れてるの。まぁあそこは此処よりも暗くてほとんど光なんて入らないから…ホグワーツの森の方が近いかもしれないわね。」
それから皆は無言で歩いた。レンも最初のうちは風景を楽しんでいたが、長距離ともなると流石にそんな余裕もなくなる。
「フーッ」
やっと頂上へとくれば、アーサーは喘ぎながら眼鏡を外し、セーターで拭いた。
「やれやれ…ちょうどいい時間だ。後10分ある」
ハーマイオニーが最後に上がってきた。ハァハァと脇腹を押さえている。
「さぁ、あとはポートキーがあれば良い。そんなに大きいものじゃない。さぁ探して」
眼鏡をかけ直し目を凝らして地面を見ながら言うアーサー。
その声にバラバラになって探した。
だが、2、3分も経たないうちに大きな声がしんとした空気を破った。
「此処だ、アーサー!息子や、こっちだ。見つけたぞ!」
丘の頂の向こう側に星空を背に長身の影が2つ立っていた。
他の人がいると気付くとレンからはいつもの笑みは消え、「エイモス!」と大声の主の方にニコニコと大股で近寄るアーサーのあとをみんなでついて行く。
「皆、エイモス・ディゴリーさんだよ。魔法生物規制管理部にお勤めだ。皆、息子さんのセドリックは知っているね?」
アーサーがそう皆に紹介した。
おじさんはゴワゴワした顎髭の血色の良い魔法使い人の良さそうな顔をしている。
息子と言われた方は17歳くらいのとてもハンサムな青年だ。