見た事あったかしら…?とレンは小さく首を傾げたが、セドリックは皆を見回し「やあ」と挨拶をしてくれる。
フレッドとジョージは黙って頭をこっくりしただけだったが、ハリーは同じように挨拶を返していた。
レンもどう反応したら良いか判らず、コクンと頭を下げて挨拶をした。
「ねぇ、ハーマイオニーも見たことある?」
そろりと後ろに下がり、ハーマイオニーの隣へ来ては小声で囁くように訊ねれば、ハーマイオニーは「ハッフルパフのシーカーよ」と教えてくれた。
そう言えばハリーが言っていたっけ。体格の良いシーカーと対戦で、あの荒れた天気の中では彼の方が有利だと思うと…そうか、その時の彼だったのか。
「キミは確かミス・クレスメントか?」
ウィーズリー一家とハリー、ハーマイオニーを見た後、レンをみてエイモスの表情が緊張した様な面持ちに変わる。
「お初にお目にかかります。レン・クレスメントです。」
レンはエイモスに礼儀正しく挨拶をし、セドリックにも視線を向け以後お見知り置きの程を。と言えばエイモスも慌てた様に言葉を返してくれる。
「いやー若きご当主様は慈悲深いお方だと噂を聞いていてね。どの様な方かと思ってはいたが、この様な礼儀正しい美女だとはたまげた!」
「お上手ですね。」
「いやいや、本心だとも。うちの息子なんてどうだい?」
あぁ、息子をお持ちの魔法族お決まりの言葉が始まった、とレンは思ってしまった。
「父さん!彼女に失礼だろ。」
慌ててセドリックが止めに入り「ごめんね?」と謝る彼にレンは小さく顔を振った。
その間エイモスにアーサーはハーマイオニーとハリーを紹介したが、セドが君のことを話してくれたよ!と始まる。
「去年、キミと対戦した事も詳しく話してくれた…私は息子に言ったね、こう言った…セド、そりゃ孫子にまで語り伝える事だ。そうだとも…お前はハリー・ポッターに勝ったんだ!」
ハリーは困った様に黙ってしまったし、双子は先程からまたしかめっ面に戻ってしまっている。
「父さん、ハリーは箒から落ちたんだよ。そう言ったでしょう…事故だったって」
「うちのセドはいつでも謙虚なんだ。いつだってジェントルマンだ。」
息子の背中を叩きながら快活に大声で話し始める。