「私は代表選手じゃありません。」
「判っています。」
マクゴナガルはピシャリと言い放つと、咳払いを1つ。
「貴方には是非パーティは参加していただきたいと魔法省の申し出です。判りましたね?」
レンは眉間に少しだけ皺を寄せて、仕方なさそうに小さく頷いた。

翌日から4年生以上の生徒の殆どがダンスパーティの事で頭がいっぱいの様だった。
それはハリーとロンにも例外ではなく、普通の女の子はいつも纏まって行動する事に眉を顰めている様だった。
ハリーもロンも自分やハーマイオニーの知らない女性を誘うのに夢中という事がレンは何だか面白くなく、1人で行動する事が多くなった。
一緒に居たくない訳ではないが、一緒にいれば嫌でもその話題になり胸がモヤモヤし、その感情がなんなのかが判らず苛々するのだ。
次の課題までには、誰がヴォルデモートの手先か考える為には丁度良いのかと、レンは思い1人考えに耽るようになっていった。
が、それも思うようにはいかなかった。
「レン、良かったら一緒にダンスパーティに行かないか?」
「ごめんなさい。興味がないの。」
そう、名前も知らない男性からこうやっていきなり頻繁に声をかけられるのだ。
かのクレスメントとダンスパーティを…そんな事でも考えているのではないかとレンは思うと、なんだかこの時期がとても憂鬱に思えて仕方がなかった。
学期の最後の週になるとその騒がしさは最高潮となり、フットフリック先生はその状態にお手上げで、最後の授業はゲームをして遊んでもいいと授業を投げてしまったが、それとは反対にスネイプは最後の授業で解毒薬のテストをすると意地悪そうな笑みを浮かべて言い放った。
「私、少し図書館によってから寮へ戻るわね。」
夕食を終え、ハリー達にそう伝えると、そのまま図書館へ移動した。
レンにはカルカロフが犯人じゃないという確信があった。
吸魂鬼の恐怖から逃れる為に、死喰い人の仲間を売った男が、ヴォルデモートも完全に力を取り戻していない現時点で、ダンブルドアの直ぐ側でそんな事をやる事が出来ないであろうとレンは考えていたのだ。