第31話
そんな話をしていたとは知らずに、レンは朝早くに目が覚めた。
シリウスとリーマスが自分を挟むように眠っており、安心させようとしてくれたのだろう、手を繋いで寝てくれていた形跡が残っており、その事が自然とレンを笑顔にさせてくれた。
レンはシリウス達を起こさぬ様にそっとベッドから抜け出すと、足元にあった自分宛のプレゼントを自分の部屋へと移動させ、自分から皆へのプレゼントも届いている頃だろうなと思うとホグワーツへ戻る仕度を整えながら笑みを零す。
バックをゆり椅子の側に置くと、そのままゆり椅子で暫くゆっくりとした時を過ごした。
このままホグワーツへ行ってしまっても構わなかったのだが、ちゃんと挨拶くらいはしておきたい。
昨日自分が作った雪だるまは日の光を浴びてキラキラと輝き、森も日の光が差し込んでいる事を喜んでいるかの様な暖かい雰囲気とゆっくりと流れる時間…
いつかはこんな時間に身を委ねる事が出来る程の平和で幸せに思える時間が、いつかシリウスやリーマス…今までヴォルデモートに怯えた事がある人達全員に訪れます様に…
レンはそう小さく祈った。

夜遅くまでお酒を飲んでいたのか、2人が起きたのはお昼近くだった。
3人で昼食を済ませ一休みしている間、リーマスがレンの髪を整えてくれて、それが完成すれば、レンは「そろそろ行くわ」と立ち上がる。
「シリウス、リーマス…昨晩は我侭を聞いてくれて有難う。貴方達みたいな家族が持てて私は幸せ者だわ。」
お礼を言い損ねていたけど…と切り出しそう言えば、2人は柔らかく微笑んでくれる。
「レン、定期的に梟をよこしなさい。良いね?」
「私が筆不精なの知ってるでしょう?」
リーマスは学期が始まる前にジョージが書いたあの手紙を思い出したのか可笑しそうに笑う。
「それは重々承知だけど、私達は心配なんだ。1人で抱えて突っ込んでいく癖がある我が子の事がね。」
レンはその言葉に驚いた様に瞳を丸くする。
リーマスが自分の事を我が子と言ってくれた…シリウスも自分の娘だと言ってくれた事がある。