「エスコートさせて下さいますかな、姫君?」
「家までのエスコートなら喜んで。」
そう零しながら、ジョージのエスコートを受け入れれば、ジョージは苦笑して見せた。
「…そんなに変なら家で寝てれば良かったわ。」
玄関ホールまで進めば、レンは少し落ち込んでいるかの様に呟く。
「その逆さ。レンがいつも以上の美少女だから、皆驚いていてみせたのさ。」
ウインクをしながらそう返事を返すジョージにレンは耳まで真っ赤にして視線を反らす。
独り言のつもりだったのだ…それを聞かれて返事を返されるとは思ってもいなかった。
そんなレンの反応に、ジョージは楽しそうに笑い声を上げた。
「此処に居ましたか、ミス・クレスメント」
そんなレンに声をかけたのはマクゴナガルだ。
「先生、私変じゃありませんか?」
レンが不安げにそう言えば、マクゴナガルはレンの装いをじっくり見てチェックし、大丈夫だと肩をポンッと撫でてくれた。
マクゴナガルから見て変でないとの意見をもらえたのならば、それだけでレンはなんだか自信が持てた。
「後で魔法省の方々にちゃんとご挨拶するのですよ?」
まるで母親のようにそういうマクゴナガルに、レンは微笑みながら頷いて見せた。
「レン、マルフォイ達のお出ましだ。」
マクゴナガルの後姿を見送っていれば、ジョージが階段から上がって姿を現したスリザリンの一群の方に視線を向ける。
レンもそちらを向けば、黒いビロードの詰襟ローブを着たドラコの隣に淡いピンクでフリルだらけのパーティドレスを身にまとったバンジーがドラコの腕にしがみついており、その2人を先頭に寮生達が次々と姿を現す。
「やぁレン。今日は一段と美しいね。僕はレンにはシックな黒が似合うと思うけど、その色もとても素敵だよ。父上が見たら喜びそうだ。」
レンを発見し近付いてくれば、そう声をかけ、ジョージを見て「相手はともかく」と毒を吐く。
「有難う、ドラコ。ドラコのお陰で以前より仲良くなる事が出来たのだし、素敵なパートナーだと思うわ。」
レンはにっこりと微笑むと、ジョージに行きましょう?と声をかけ、その場を後にする。
「アイツのお陰?」
「ドラコが私の秘密を貴方達に話さなければ、私はこんなに貴方達と仲良くなれなかったわ。」
そう言えばと思い出した様に声を出すジョージにレンは思わず笑ってしまった。