「何もなく、こんな平和な時間がずっと続けば良いのにね。」
曲が終わるのと同時にレンはそう言えば、ジョージはレンを放さずにニヤリと笑む。
「時々は刺激がないとつまらないだろ?…こんな風に。」
丁度妖女シスターズが先程までの曲より激しい曲に変え、元気を爆発させたかの様にレンを引っ張りながら踊り始め、レンは目を丸くし、それについていくのに必死で、ジョージはそれが可笑しそうに声を上げて笑った。
「ちょ、ちょっと、休憩させて。」
暫く踊り続けた後、レンは息を乱しながらそう零せば、ジョージは可笑しそうに笑い、壁際まで連れて行くと飲み物を渡してくれ、レンはにっこりと微笑む。
「その間、俺はちょっとフレッドとバグマンの所に行ってくる。」
ウィンクをしそう言い立ち去るジョージの後姿をゆっくりと見送れば、レンは大きく息を吐く。
こんなに体を動かしたのは久し振りかもしれないと思えば苦笑するしかなかった。

暫くすればアンジェリーナがレンの隣に座り、その顔は仄かにピンクに染め、楽しそうに笑みを浮かべたままだ。
「楽しんでいる様ね。」
「勿論よ。貴女は?」
「楽しいけれど、こんなに動いたのは久し振り。明日は筋肉痛かもしれないわ。」
そういうレンを可笑しそうに笑うアンジェリーナ。
「フレッドが言うには、ジョージはずっと貴女を誘いたかったみたいよ。だけど貴女を誘った男子生徒達が悉く撃沈してるのに断られる覚悟もしてたみたいね。」
まぁ、フレッドから聞かなくても、私はそうじゃないかなって思ってたけどと何処か楽しそうに言うアンジェリーナ。
「奇特な人よね。なんで私を誘ってくれたのか、今でも不思議に思うわ。」
「貴女って結構鈍いのね。」
そうクスクスと笑い始めたアンジェリーナにレンは小さく首を傾げ、どういう意味か聞こうと思ったが、双子が不機嫌そうな表情を浮かべて戻ってくれば互いのパートナーの隣にドカッと座り、話を遮られてしまった。
「その様子だと適当にあしらわれた様ね。」
ジョージに小声でそう言えば、ジョージは苦笑を浮かべる。