ハグリッドは昨晩マダム・マクシームに同類と出会ったのは初めてだと喜び、どっちがそうなのかと聞いていたが、それに彼女は答える事はなく誤魔化していた。
だが、ハグリッドは自分の母親の方が巨人で父親が人間の言わば半巨人という事を暴露し、マダム・マクシームもそうなのだろうと話し続ければ、彼女は最後まで認めずに冷たい言葉を投げ捨てるとその場を去ったのだという。
それに対して、レンもハーマイオニーも驚く事はなかった。
「まあね、そうだろうと思っていたわ。」
ハーマイオニーは肩を竦める。
「勿論、純巨人でない事は判っていたわ。だって、本当の巨人なら、身長6mもあるもの。だけど、巨人の事になるとヒステリーになるだなんて、どうかしてるわ。全部が全部恐ろしい訳ないのに…狼人間に対する偏見と同じ事ね…単なる思い込みだわ。」
直ぐにハーマイオニーはそう言葉を続ければ、レンはそう思ってくれる事がとても嬉しかった。
その言葉で、去年知ってしまったリーマスの正体…それすら何て事のない事だと思ってくれている…それが判ったからだ。
「ハーマイオニー、有難う。」
レンが小さくお礼を言えば、彼女は優しく微笑み、彼女の見えないところでロンが「付き合いきれないよ」と頭を振る姿が見えレンは少し複雑な心境だった。
それからは、皆宿題に取り掛かった。どうやら皆1週間ほど宿題の存在を無視し続けていた様だが、クリスマスが終わってしまった今、誰もが気が抜けていて「やらなきゃいけないがやる気がない」という様な雰囲気が誰から見ても判る程だった。
シェーマスの話によると、ハリーは卵の謎を解くのにまだ悩んでいる様だった。
ロンはクリスマスの晩にセドリックがハリーを挑発しに来たんだとレンに言ったが、彼の性格からしてそれは違うだろう…。
ただ、ドラゴンの事を教えてもらった(らしい)借りを返す為に、卵の謎を解くヒントをハリーに教えたかったんだと…レンはそう思った。
だが、ハリーはそれを試している様子はとても見れなかった。
ただ部屋で卵を開けて咽び泣く声に悪戦苦闘している様子だとネビルもこっそりとレンに教えてくれる。
セドリックはハリーに部屋で卵を開けて咽び泣く声を聞き続けろとアドバイスしたのだろうか?
それともハリーがセドリックの助言を信じたくないか、又は本当にセドリックは何も言っていないのか…
レンの中に謎が募るばかりだった。
そうこうする内に、新学期の1日目が始まり、レンはいつもより早く目が覚めてしまい、先に朝食をとりに広間へと下りる。
朝食をとりながら見ていた日刊預言者新聞にレンの手が止まった。