「貴女って最低の女よ」
ハーマイオニーは歯を食いしばって言った。
「記事の為ならなんにも気にしないのね。誰がどうなろうと。たとえルード・バグマンだって…」
「お座りよ。馬鹿な小娘の癖して。判りもしないのに、判った様な口を利くんじゃない」
ハーマイオニーを睨みつけ冷たく言うリータ・スキーター。
「お言葉が過ぎるようですわね…スキーター女史。」
レンが姿勢を正し椅子に座ったまま、当主としてのいつもの冷たい作り笑いを彼女に向ければ、彼女は今そこにレンが居た事に気付いたようにレンを見た。
「確かに、ミス・グレンジャーもミスター・ポッターもこのような人前で騒ぎ、少々言葉が過ぎましたわ。その事につきましては、友人として、お詫びをさせていただきます。けれど…」
レンが表情から笑みを消し彼女を見つめれば、一瞬凍りついた様な表情を浮かべる。
「事実を大袈裟に、そして嘘まで入れ、面白可笑しくお書きになる貴女が招いた事とも言える。人の事を悪く書けば書く程、事実を捻じ曲げれば捻じ曲げる程、恨みやこういった出来事を招く事にもなるのですわ。それをお覚悟の上でお仕事をなさっていると思っておりましたが…それにお怒りになるのは違うのではなくて?」
レンが冷めた瞳で見つめそう言えば、スキーターは少し視線を泳がせると「確かに…そうざんすね」と作り笑いをした。
ハーマイオニーはスキーターの反応を見るとロンとハリーの背を押し「行きましょう」と声をかける。
レンは「それでは失礼致します。」と小さくお辞儀をすれば、出口の辺りまで行くと思いだしたかの様に振り返りスキーターの方に視線をむける。
スキーターの様子と言えば、何か面白いものを見つけたのだろう、羽ペンが忙しなく動いている。
「そういえば…知っていまして?レタス食い虫には歯はありませんのよ。」
レンが記事について、そう指摘をすれば、レンに向いていた客の視線がスキーターに向き、レンは彼女達に見られないようにクスリと小さく笑った。