「あぁ、俺らは別に構わないよ。久し振りにレンに会えて嬉しいしな。」
「私の事を知っているの?」
そのレンの台詞に、覚えてないかーと二人は笑った。
「俺はビル・ウィーズリー。よろしく。エジプトに住んでて、グリンゴッツで呪い破りの仕事をしてる」
ビルと名乗る彼は、どの兄弟より格好良かった。
背が高く長髪をポニーテールにしており、ドラコンの牙のピアスのような物を身に付けていたりととてもお洒落で、ロックコンサートなどにマグルとして紛れても全然違和感がない程だが、よくみれば皮はドラゴンの皮製だ。
「俺はチャーリー。ビルの弟さ。ルーマニアでドラゴンの研究をしている事はもう知ってるよね?」
チャーリーは、パーシーやロンの様にひょろっとした長身タイプではなく、がっしりした体格で双子達に近い。
人の良さそうな顔はソバカスだらけで、両腕は筋肉隆々。片腕には大きな火傷の痕がある。
「えぇ。一年の時はお世話になりました。それに貴方はとても有名なのね。」
「俺が?」
「えぇ。グリフィンドールチームのキャプテンで寮に優勝をもたらした伝説のシーカーって。」
そういえば、チャーリーは声をあげて笑った。
レンは2人と握手を交わせば「それじゃ行こうか。」とパーシーが先頭を切って森の中を進んでいく。
「そこ、気をつけて」
木の根が出っ張り、躓きそうな場所があれば、ビルは事前にレンに注意を促したり、自然とそちらを歩かないようにとエスコートしてくれたりするのにレンは気付き、きっと彼は人気者だろうな、と思ってしまった。
「それにしても随分美人さんに育ったね。出会った頃は凄く小さくて強く抱きしめたら骨が折れちまうんじゃないかって心配だったよ」
「そう…ですか?」
よく判らないと首を傾げるレン。
「きゃっ」
だがそっちに気を取られていたのだろう、何もないところで躓き転びそうになったところをチャーリーが支えてくれる。
「有難う、チャーリー。」
「何もないところで躓く人を久し振りに見たよ。」
「私は初めて何もないところで躓いたわ。」
自分自身に驚きながらそう言えば、ビルもチャーリーも笑った。