「今日三本の箒でバグマンと会ったわ。バグマンは小鬼を連れてて…バグマンがハリーと話している間にちょっと小鬼に話を聞いてきたの。」
レンがそう話し始めると、俺達も今日バグマンに会ったが直ぐにかわされたと教えてくれるフレッド。
「小鬼の話から察するに、バグマンは貴方達にお金を全て支払う事はほぼ有り得ないわ。」
「どういう事だ?」
フレッドの眉間に皺がよる。
「バグマンは小鬼達から多額の借金があるの。ワールドカップの後、持っていた金貨をごっそりと取り上げても借金の穴埋めには足りなかったって。それで、バグマンは借金を返すのにある賭けに出たわ。」
レンがそう言うと2人とも困惑を隠せない様子だ。
「三校対抗試合で誰が勝つか賭けたの。そして彼はハリーが勝つ事に賭けた。けれど彼らもバグマンの性格を見抜いているから、何処かに逃げてしまわない様に定期的に見張っているそうよ。」
2人はレンを挟んで顔を見合わせており、どうやら言葉が出てこない様子だった。
「出来る事なら、掛け金だけでも返してもらえる様にバグマンに話してみると良いかもしれないわね。」
「そうだな…」
「それ位で出た方が、まだ望みはあるかもしれない。」
「後はその小鬼達の名前を聞いておいたから、お手紙を書いて間に入ってもらえないか交渉してみても良いかもしれないわ。」
2人はショックを隠しきれない表情をしながら、大きく頷いて見せた。
「もし…私に出来る事があったら、何時でも何でも言って頂戴?」
2人はレンがそんな事を言うとは思っていなかったのか、驚いた表情を見せる。
「2人に笑っていて欲しいの。」
最近眉間に皺が寄ってる事が多いと、2人の眉間を軽く突けば、2人は苦笑をした。
「それにね、貴方達の才能に期待してるし、将来絶対にこの道で成功するって自信だってある。スポンサーにだって喜んでなるわ。」
「サンキュ、レン」
2人が声を揃えて言えば、これまた2人とも同時に両サイドからレンを軽く抱きしめ頬に口付けをする。
レンはそれに頬を紅くしながら、逃げるように談話室へと戻った。
2人はそんなレンの姿を見送りながら、楽しそうに笑い声を上げた。