「でも、それだけ大切に想ってるんだ。血は繋がってはいないけど、僕達姉弟だろう?」
ハリーは冗談っぽくそう言えば、レンの心は少しチクリと痛んでから、温かいもので満たされたような感じがした。
「有難う。なら私も姉弟だからこそ、大切な家族を守る為に全力を尽くしたい。」
そう言うレンにハリーはどこか擽ったそうで、レンが笑うとハリーも釣られる様に笑った。

それから数日、ハリーはハーマイオニーとロンと一緒に図書館通いが日課となった。
ハーマイオニーはレンが「良かったらこれも使って」と以前購入しロンに押し付けたあの呪文が沢山載っている本を読んだり図書館の本を漁ったりしている様子だった。
ハリーが、レンはクラウチの事を調べてくれていると話したらしく、ハーマイオニーとは別々に寝室に戻った時は意見交換とレンの身の安全の確認が彼女の日課になっていた。
レンはクラウチが魔法省に勤めだしただろう時期からの事件を調べられるだけ調べた。
勿論書物などの資料として学校内に在る物のみ…しか知る事は出来なかった。

「あの、少々お話をしたいのですが…お時間がございますか?」
レンは夕食を済ませると、ダンブルドアが夕食を終えて立ち上がった時を狙って声をかける。
周りの先生方が不思議そうな顔をしたが、ダンブルドアは優しく微笑み「勿論じゃとも。」と返事をすると、一緒に校長室へと歩いていく。
校長室へつけば、ダンブルドアは紅茶と茶菓子にクッキーを出してくれた。
「レンから声をかけてもらえるとは、珍しい事もあるものじゃ。」
ダンブルドアがそう言えば、レンは苦笑するしかなかった。
そういえば最近、ダンブルドアにお話がしたいと申し出た事はあまりなかったかもしれない。
「まだレンが幼かった頃…ワシの事をじーじと呼んでくれておった頃は、よくこうして話をしたものじゃ。」
ダンブルドアは懐かしそうにそう言えば、レンは少し恥ずかしくも思った。
闇の魔法使いとしての仮面をつけながらの生活に疲れてくると、ダンブルドアに「じーじに会いたい」と手紙を送ってしまった事が何度かあったからだ。
今よりも感情を見せる事が少なかったレンは、ダンブルドアと話をしていても、自分から話し、笑うという事が殆どなかったが、ダンブルドアはそんなレンにも時間を割いて逢いに来てくれるという優しさをみせてくれ、今でも感謝している。