第37話
駆け足で寮に戻ると、レンはそのまま寝室へと何も言わずに向かい、其処に居たハリー達が不思議そうな顔をしていたが、今はそれを気にしている余裕はない。
今のムーディは本物を捕らえる事が出来る程の腕の持ち主で策士だ。
万が一の時を想定して手を打っておかなければならない。
レンはそう思うと、ベッドの上に座りカーテンを閉め、羊皮紙を取り出して、ペンを走らせる。
ダンブルドアへの手紙。
そして、ハーマイオニー宛に残す謎解きのメモ。
その2つを書き終えると、インクが乾くのを待ってから、手紙に向かって手を翳す。
すると文字はだんだんに消えていき何も書かれていない羊皮紙に戻れば、レンは丁寧に折り畳み、封筒に入れ封をした。
次の日の夜、レンは談話室で話をしていたジョージに声をかける。
「ねぇ、ジョージ。少し時間、貰っても良いかしら?」
レンがそう言うと、フレッドやジョージ、そして2人と一緒に話していたリーも不思議そうに顔を上げてレンを見た。
「話したい事があるの。」
レンがそう言うと、ジョージはOKというとレンは「誰にも怪しまれずに2人っきりで話せる場所、何処か知ってる?」と聞く。
「今なら男子寮は誰も居ないだろ。」
ジョージはレンを自分達の寝室へと案内してくれた。
フレッドがピューピューと口笛を鳴らし、囃し立てたが取り敢えずは気にしないでおく。
中に入り、ジョージが入るのを確認すると扉を閉め結界を張る。
誰にも聞かれたくないし、ジョージを危険に巻き込む訳にはいかないからだ。
「どうしたんだ?」
「…えっと、私…第2の課題の間、会場には行かないで気になる事を調べようと思うの。」
レンがそう言うと、ジョージは不思議そうな表情を見せた。