だが手紙が途絶えたら何かがあった。それは知られてしまうが、なんて言ったら良いか判らない。
無事に帰ってきて何事もなかった様に手紙を出すしかないのだ。
だが…と、不安と期待に胸が押し潰されそうな、言い現せられない心境だったが、自分の内を見せぬ様に仮面をつけるのが得意だった事に、改めて感謝した。

お守り代わりにシリウスから送られたブレスレットを身に付けて開始時刻を待ち、第2の課題がもうすぐ始まる時刻に、レンは両手を合わせて祈りを捧げる。
どうか…ハリーが上手く課題をクリア出来ます様に。そして願わくばこの計画が上手くいきます様に。
そう祈るとレンはムーディの部屋へと走り出し、其処へ辿り着けば息を整えながら杖を構え「アロホモーラ」と呪文を唱えては扉を開けようとするもそれは開かなかった。
だがどんな魔法で鍵をかけていたとしても、この程度の魔法であるなら無効化できるレンにとっては容易い。
クレスメントの血の力を使い、ゆっくりと扉を開け、警戒しながら中へ入っていけば、そこは以前にお邪魔した時と殆ど何も変わってはいなかった。
レンはありとあらゆる引き出しや物が入っていそうな場所を開けて、ポリジュース薬がないか探してみた。
時間が刻々と過ぎていくのに焦りもしたが、こういう時だけ時間が早く過ぎるなんて不公平だとさえ思った。
おぉぉぉーーー!という声のような音と共に大きな箱がガタガタッと動いた時は、確実に口から心臓と魂が一緒に飛び出たとレンは思えてしまった。
この箱が震える事は知っていたのに…そう思い苦笑しながら箱の前で膝をつけば、ゆっくりとその箱を自分の力を送りながら撫でると箱は素直に開き、レンはその中を覗き込む。
中は驚くほど深く、底に1人の男が居た。