レンは急ぎながらも慎重に下へと降りて行き、ある程度の高さまで来るが地面までまだ高さがある。
こういう時は動物の力を借りようと、レンは犬になれば其処から飛び降り、森の中へと消えて行った。
ある程度、森の中へ進んで行けば人の姿に戻り、レンはほっと息を吐く。
夜も更けている…朝まで待てば…生徒に紛れてダンブルドアの所へ行けるかもしれない。ハグリッドに逢えるかもしれない。
「キミは…」
その声にレンは飛び上がり、変身を解くんじゃなかったと後悔をした。
警戒していた筈なのに…気付かなかった…疲れて精度が落ちてきているのだろうか…?
目の前にいたのはボーバトンのクラムと気を失っているように見えるクラウチ氏だった。
「クラム…?」
レンの問いに彼は大きく頷いた。
「今、ハリーが、ダンブルドアを呼びに、行ってる。」
「本当?…良かった…。」
「ハーミー-オウン-ニニーヴァキミを心配していた。泣いてた。」
「…ハーマイオニー?」
クラムはこくりと大きく頷く。
「いつも、キミとハリーの事ヴァかり、ヴァだいにする。」
「私と彼女は親友なの。…貴方にまで心配をかけてしまってごめんなさい。もうすぐ此処にダンブルドアが来てくれるなら…安心だわ。」
ほっと一息吐けば、ゆらりと立ち上がる影にレンは飛び跳ね、慌てて振り向くと其処にはクラウチ氏がいた。
さっきまで倒れていた筈のその顔は焦点が合っておらず、開けっ放しの口からは涎が垂れている。
「クラウチ、さん…?」
恐る恐る声をかければ、彼の両目がレンを捉えた瞬間、赤い閃光が放たれレンは咄嗟にクラムにタックルをした。
今し方クラムが居た其処に魔法が当たり散る。
「アイツがヴァク達を襲った…!狂ってる!!」
クラムの目が大きく開き信じられないと言った表情でクラウチを睨み杖を構える。