『明日の深夜0時にホグズミード入り口で待っている。』
誰からかも判らぬ手紙に応えてくれた事にシリウスは内心感謝をしながら、指定された時刻に彼らを迎えに犬の姿で向かった。
時間より少し前に、赤毛の同じ顔をした人物が2名立っており、シリウスは2人の前で座り、彼らが自分に気付けば叫びの屋敷へと案内をする様に向かった。
塒へ案内するのは、なにかあった時自分の身も危なくなる。
シリウスはある程度彼らを案内すると、先に一室へ飛び込み元の姿に戻った。
「シリウス…ブラック…。」
自分の姿を見てそう呟いたのは、返事をくれたジョージなのか、そうでないのかは自分には判断出来なかった。
シリウスは彼の呟きが間違いでないと言うかの様に小さく頷く。
「何でお前が此処に?」
「手紙を読んで来たのなら理由は判ると思うが。」
「フレッド、こいつは大丈夫だ。」
相手をフレッドと呼んだのなら、今の言葉はジョージのものだろう。
彼はシリウスをじっと見つめたかと思えば構えていた杖を下し、ドカッとその場に腰を下ろす。
「良いのか?私がキミ達の敵だとも限らない。」
「別にアンタを信じた訳じゃないぜ?レンは多分彼女の中で一番大切な人物と喧嘩をしてまでも、アンタを殺人鬼とは思っていないし、そんな事をする人物でないと信じてる。俺はそんなレンの想いを信じる事にしてる。」
ジョージは真っ直ぐにシリウスを見つめながらそう言い、シリウスは自分の娘が良い友を持ったと思った。
世間一般的に大量殺人鬼を疑われている人物を目の前に、友が信じているから自分も信じると武器をしまう者は、よっぽどの馬鹿か、それほどまでにその人物を信じている。かのどちらかだろう。
「俺もレンを信じてはいるが、レンの味方だっていう確かな証拠がみたい。」
「レンの家はレンが許可を出した者以外は入る事を許されない屋敷、という事は知っているか?」
シリウスのその言葉に、双子は大きく頷く。
ならば、とシリウスは双子に手を差し出すも双子はその意味が判らないと言いたげに首を傾げた。
「証明しよう。それとも、私の手を取る勇気もないかね?」
そのシリウスの挑戦的な言葉に双子は眉を釣り上げれば、その手を取り、シリウスは姿くらましをした。