第43話
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レンを墓場のある館の前へと移動させると、そのビー玉は音もなく崩れ、レンは其処に立ち尽くす。
墓にはトム・リドルの名前が刻まれている。
去年の占い学の試験の時に見た光景と同じ光景が広がっており、レンは複雑な気持ちだった。
1匹の大蛇がレンの側に滑り寄り、レンはそれを避けるかの様に後退りすれば、威嚇する大蛇。
"そっちに行くな…屋敷へ入れ"
蛇はそう言うと、レンの背後に回り、レンは仕方なく屋敷の方へと歩いていく。
きっと此処に居るのだろう、アイツと裏切り者が…。

一室の扉を開ければゼイゼイ声をあげ、恐怖に顔を顰めている男の姿が視界に入った。
「ピーター…」
「ひぃ!」
椅子に座った小さな子供の様な人間が此方を向きニィっと気味の悪い笑みを浮かべる。
その子供は本当に人間かと思うような風貌で、髪の毛はなく鱗に覆われたような赤むけのどす黒い生物。
「よく来たな…我が娘よ…」
「お招きいただき光栄ですわ。」
酷く冷たく強い声色でそう言えば、ヴォルデモートは嬉しそうに笑い声を上げる。
「お前は本当に聡い子だ…誰よりも早く計画に気付き自分の力だけで逃げ出すとは…。」
「クラウチの息子をホグワーツに忍び込ませてハリーを殺そうとしている計画かしら?」
そう言えば、ヴォルデモートはそれは少し違うと、レンを嘲笑うように言う。
「時期に判るはずだ…間も無く、もう間も無くそれは始まる…」
そう言うとそれ以上の情報はレンに与えようとはしなかった。

ヴォルデモートはそれからの数日間、レンに部屋の外へ出る事を許さなかった。
レンはただ部屋の隅に座り、ワームテールがユニコーンの血と大蛇のナギニから搾り取った毒を混ぜた魔法薬を作りヴォルデモートに与えるなど、毎日世話をし続けていた。
そして弱っているレンがそれ以上弱らない様、だがあまり回復もしすぎない様最低限の食事をワームテールは無理矢理レンにさせていた。
「…どうしてクラウチさんの息子は生きていたの?」
レンがずっと胸の内にあった疑問を、ヴォルデモートにぶつければ、彼はレンを見て「良いだろう」と呟くと話を続けた。