移動キーで移動させられた場所にはレンがいた事。
ワームテールがヴォルデモートの命令でセドリックを殺そうとし、それを何度もレンが救おうとしてくれていた事。
けれど大蛇がレンを締め上げ身動きを封じると、そのままセドリックはアバダケダブラに打たれ死んでしまった事。
そして輝く大釜に小さなヴォルデモートを入れ儀式のようなものが始まった。
父親の骨…そしてレンの長い髪…そしてしもべの肉としてワームテールが自分の手首を切り落とし入れた。
何度か口を挟もうとはしたがその都度ダンブルドアに制され黙っていた。が、ワームテールの行動に耐えきれずに奴を激しく罵った。
本当に彼奴と親友であった時間が自分の人生の中でもトップを競うほどの汚点だろう。
だがそれに驚くよりもダンブルドアがあまりにも早く立ち上がりハリーの下へ来た事にハリーは驚かされた様だった。
そしてダンブルドアに言われるままに、ハリーは切り裂かれたローブとその下の傷を2人に見せる。
「僕の血がほかの誰の血よりもあの人を強くするとヴォルデモートが言っていました。母が残してくれたものがあの人にも入るのだと言っていました…その通りでした…ヴォルデモートは僕に触っても傷つきませんでした。」
一瞬ダンブルドアは何処か勝ち誇ったような顔をしたが、それも直ぐに勘違いと思わせるほど老けて見えた。
「ヴォルデモートはその問題を克服したという訳じゃな…ハリー続けるのじゃ。」
促されるまま、ハリーは話を続けた。
ヴォルデモートに決闘を挑まれた事。
ハリーが磔の呪いにかかっている時、レンが間に入り守ってくれた事。
それに意を決し、ハリーは魔法を唱えるとヴォルデモートの唱えた魔法とぶつかり、杖が繋がった事。
だがハリーはその後の光景が目の前に浮かぶと言葉を詰まらせてなかなか言葉が出てこなくなってしまった。
「杖が繋がった…?」
「直前呪文じゃな。」
「呪文巻き戻し効果?」
「左様。ハリーの杖とヴォルデモートの杖は同じフォークスの尾羽が使われておる。兄弟杖が出会うと互いに相手に対して正常に呪文が作動しないのじゃ。しかし杖の持ち主がふたつを無理に戦わせると…非常に稀な事が起こる。もう一本の杖に対して、それまでに書けた呪文を逆に吐き出させるのじゃ。」
沈黙を破ったシリウスの問いにダンブルドアが答え、その言葉にハリーは大きく頷く。