そこまで話したハリーに、ダンブルドアは感謝を言い、犬になったシリウスと共に医務室へと連れて行く。
ハリーの傍にいてやって欲しいとダンブルドアが頼んだのだ。
そして医務室にはモリー、ビル、ロン、ハーマイオニー、マダム・ポンフリーの姿があった。
ダンブルドアは何も聞いてはいけないと皆を制し、ハリーは薬を飲みそのまま深い眠りに就いた。

その後クラウチ・ジュニアに吸魂鬼のキスを執行した事を激怒しているマクゴナガルと、ファッジの言い合いが病棟内に響き渡る。
そしてファッジはダンブルドアの説得もむなしく、ハリーが戯言を言いそれを信じる老いぼれ。そういった体を覆さなかった。
ファッジが去った後、ダンブルドアは沢山の指示を出した。
アーサーに知らせる事はビルが旅立った。
マダム・ポンフリーは吸魂鬼のキスが執行された場に居るウィンキーという屋敷しもべの介抱を…。
「ミネルバ。近い内にレンが必ず戻ってくるじゃろう。そのとき迅速に動けるよう準備をしておいてくれ。屋敷しもべや森の住民にも手を貸してくれるよう頼んでおく。」
それにマクゴナガルは大きく頷いた。
そしてシリウスは正体を現し、今は手を取り合おうとスネイプにダンブルドアは提案し他が2人がそれを聞き入れず睨み合う姿にダンブルドアは苛々した。
そして、今は過去の恨みは棚上げにしておく。そういった条件で互いに手を打ったのだ。
そしてシリウスにリーマス、アラベラ、マンダンガスに事の真相を伝え連絡を取ることを頼んだ。
「全てが済んだら暫くはルーピンのところに潜伏していてくれ。ワシから其処に連絡をする。」
「だが、ダンブルドア…私は、一刻も早くあの子の所へ行ってやりたい。」
「お主の気持ちは痛い程良く判る。じゃが今は堪えるのじゃ、シリウス。今、お主が彼処へ行ってしまいもしもの事があれば…今のあの子は完全にその心を壊し闇へ堕ちてしまうじゃろう。」
その言葉にシリウスは渋々自分に与えられた任に同意して見せればハリーと別れを告げれば病室を後にした。
ダンブルドアはその後スネイプにも事を頼んだ。
もしやってくれるのなら…と。スネイプはいつもより青褪めてはいたが大丈夫と一言漏らし、シリウスの後を追うように消えていく。
シリウスは物陰で人の形になればスネイプを待った。
「行くのか?…彼処へ。」
「お前には関係なかろう。」
お互いに今にも殺してやると言いたげの視線を向け合う。
が、どちらかがという訳でもなく同じタイミングで視線をそらせばスネイプは大きく息を吐いた。
「アクアは我輩にとっても親友という事を努々忘れるな。」
スネイプのその言葉にシリウスは僅かに瞳を大きくすれば、その言葉の裏にある意味が判ったのだろう、大きく頷けば犬になり目的の場所へと向かったのだった。