「ッ!ァ…!」
不意に誰かに傷を触られレンは激痛に声を漏らす、が「我慢しなさい!」と声がし聞き覚えのある声に帰ってきたんだと実感が湧いてきていた。
「本当…この子は…よく怪我をするのだから!」
入学当初、マダム・ポンフリーに言われた懐かしい台詞にレンは「へへっ」と笑って見せた。
他にも誰か居るのだろう、手に暖かい物が落ち温もりを感じる。
「だ、レ…?」
「僕だよ、ロン。他にもハーマイオニーと僕のママが居る。」
あぁ、この鼻を啜る音はハーマイオニーとモリーのものなのかとレンは思った。
「ロン…た、だぃ、マ。」
レンがそう言うと、ロンは鼻の詰まったような声で「お帰り」と言ってくれた。
「泣か、な、いで…?…だぃ、じょブ」
「貴女の大丈夫程、当てにならないものはないわ!約4ヶ月もどれだけ心配したと思ってるの!?貴女が居なくなって暫くしてから、ハリーが森で貴女の叫び声を聞いたって言ったの。ハグリッドも協力して探してくれたりしてたのよ?」
ハーマイオニーの怒る声が聞こえてレンは手当てをされる痛みに耐えながら小さく笑んで見せた。
友達のいる場所に帰ってこれたのだ…その事がこんなに心を満たしてくれるとは思わなかった。
喋る度に口の中に血の味が広がる気がした…。
ハーマイオニーに答えようと口を開けば咳き込み再度吐血をし、マダム・ポンフリーに黙ってなさいと叱られてしまう。
眠ろうと思っても、先程の酷い睡魔は去り、眠る事もできない。薬を飲む事も頑なに拒んでいた。