「ワシはレンが眠る前に、何があったか聞きたいのじゃが…良いかの?」
レンは小さく頷いた。
だが、レンは言葉を上手く話せる状態ではない。直ぐに口の中に鉄の味が広がり、咳と共に吐血をしてしまう。
レンは握ったままだったセドリックの杖を自分のこめかみに当て、それからゆっくりと杖を離してくと、それに引っ張られる様にこめかみから白く細長いものが出てくる。
それを全てレンが出し終えると、ダンブルドアは小さな小瓶にそれを入れコルクの蓋をした。
「先生、それは?」
ロンが不思議そうに声を出すと「これは記憶じゃよ」とダンブルドアは教えてくれていた。
あれは、レンはこれまであった事…
ムーディからポリジュース薬の香りが僅かにし疑いを持ち始めた事。
そしてそれらは全て推測にしか過ぎない。証拠を掴まねばと思い行動を起こした事。
自分の血が、捕まっても殺される事はないという確信があったからこその行動だった事。
手紙を書き、ジョージに手紙を託した事。
ムーディにばれて、本物のムーディと暫く共に過ごし、自分だけ墓場に連れて行かれ人の形をしていないヴォルデモートと対面した事。
ハリーとセドリックが移動キーで現れ、逃げる事を促したがそれも空しくセドリックが殺され、ヴォルデモートが復活し、ハリーと対決した事。
その後、ハリーとセドリックの遺体を逃がす為、生きて帰ることを約束し半ば強引に2人を逃がし、どんな事があっても闇の陣営側につく事はないという意志を伝え、ハリーを逃がした事もありヴォルデモートの怒りを買い、この傷を負った事。
薄れそうな意識の中助けてくれた人がいた事。
ヴォルデモートの側で起こっていた事の記憶をダンブルドアにみせる為に出した物だった。