「そうよ、レンは簡単に死ぬ女じゃないもの。」
そう言う女の子の声が遠くの方から聞こえてきた。
先程ドアを開ける音がしたので、医務室に入って来ながら言っているのだろう。
その声はハーマイオニーのものとも違った。
…ジニーだ。その外にもいくつか足音が聞こえる。
「レンは私が1年の時にこう言ったのよ?『例のあの人を一発殴るのが夢だ』って」
レンはそんな事まだ覚えていたのかと、感心した。
「「流石、我らの姫だぜ。」」
ジニーと一緒に来ていたのは、その兄で双子のフレッドとジョージだと言う事がレンは判った。
その後に続く様に小さな声が聞こえたのでハーマイオニーとロンも一緒なのだろう。
「パンチは出来なかったけれど蹴りは入れたわ。受け止められてしまったけれどね。…今度は往復ビンタを目標に頑張るわ。」
レンがそう言うと、ジニーはクスクスと笑った。
「傷は痛む?」
そうハリーとは反対側から声がした。この声はジョージだ。
「見た目よりは痛くないわ。」
「それじゃ見えてないだろ。」
マダム・ポンフリーの手当てにより、レンは目の位置に包帯が巻かれており、そうつっこむフレッドがこめかみの辺りを突っつき、レンはクスクス笑ったが、笑うと同時に腹部に痛みが走り「いたたたた」と小さく漏らした。
「姫に仰せつかった事はちゃんとやっておいたよ。」
「うん、ダンブルドアから聞いたわ。有難う。」
「まだ、本物のキミだって証拠をもらってないけど?」
ジョージはそう言うと、レンは口元だけ小さく微笑み「悪戯完了」と言うとジョージは了解と答え笑ってみせる。
ロンやハリーは何の事?と不思議がっていたが「秘密さ」とジョージは教えようとしなかった。