「きっとお前には、はっきりと判るように言わなきゃ伝わらないのは判った。だからそれはまた今度」
「…ん?何の話?」
「いずれ判るさ。それよりも…今言っておきたい事は…頼られて辛かったって話じゃないんだ。今後もどんどん頼ってくれて構わないってか寧ろ頼ってくれ。だけどまたこんな事をする事があれば、今度はもっと決断する前に相談して欲しい。一緒に考えて悩んで、それでもお前が行くって言うならそれを協力するし、お前が待ってて欲しいって願えば知らないフリして待ってる事だって出来る。何も知らないで待ち続けるより、知っていて待ち続けるかお前がいかに早く帰れる様に水面下で動く事だって出来る。」
「判ったわ…今回は沢山迷惑と心配をかけてしまったもの…約束する。」
「もし約束を破ったら、俺達の新作の実験台に暫く付き合ってもらうからな?」
そういうジョージにレンは傷が痛みながらも笑ってしまい「それだけは嫌かも」といえばジョージも笑って見せた。
「今回はそれで許してやるよ。けど、俺もレンに謝らなきゃいけない事があるんだ。」
その言葉にレンは小さく首を傾げる。
「もっと早くにダンブルドアに渡すつもりだったんだ。けどなかなか出来なかった。期日前には渡したけどさ。森の中でレンの悲鳴を聞いたって耳にした時、本当なんでもっと早く渡せなかったんだろうと悔やんだよ。」
「私にとっては予定より早いんだもの。そんな事気にしなくて良いわ。…一度ね、監禁されてた所から逃げ出したの。校長室に行ったけれど、合言葉を知らなかったから開かないし…。」
「寮に戻って来てくれりゃなあ。」
「…あ。その発想がなかったわ。」
レンの言葉にジョージはきょとんとすると思わず声を上げて笑ってしまった様だった。
「それにしてもシリウスは、レンの父親なんだな。」
「ん?逢ったの?」
「あぁ。レンの事で手がかりを探してるって言われてさ。本当の父親の様だった。」
「時々思うのよ。本当にそうだったら、私の人生はどう変わっていたんだろう…って。普通の感情を持って普通に暮らせてたのかしら…。」
「まずはマルフォイと幼馴染ってー事にはなってなかっただろうなぁ。代わりに弟にハリーがいる。それ以外は然程変わらないんじゃないか?俺達と出逢って、俺達はレンを悪戯に巻き込む。」
「決定事項なのね。」
「勿論!」
そう自信満々に言うジョージにレンは微笑み、でも感情を殺して生活する事が必要とされない生活なら、見えている世界が今とは全く違うものになっていたかもしれない。そんなレンの言葉に、ジョージはわしゃわしゃとレンの頭を撫で、レンは小さく笑った。