「こんばんは、ファッジ大臣。お招き頂き有難う御座います。」
そうお辞儀をすれば、ファッジは「いやいや」と人の良さそうな笑みを浮かべてくれる。
「キミはこの様な物を楽しんでいただけるか少々不安な所があったが…ほら、キミは落ち着いていて、上品な方だからね。…だが、楽しんでもらえている様で私も嬉しいよ。」
そう言うファッジにレンは少し不思議そうにすれば、彼は自分の頬をチョンチョンと指した。
「あぁ、これ…友人に悪戯されてしまって…一定時間経たないと落ちないみたいです。」
そう言い笑みを浮かべれば、ファッジは「結構じゃないか。」と声をあげて笑った。
「あぁ、そうだった。紹介しよう…こちらは…オブランクス大臣…いや、オバロンクスだったかな?…兎に角ブルガリア大臣閣下。言葉は殆ど通じてないから別に構わんだろう。」
そう言うファッジにレンは少し苦笑を浮かべてしまいながらも、そのブルガリア大臣を見ては挨拶をする。
「レン・クレスメントです。以後お見知りおきを。」
ブルガリア大臣は挨拶している事は通じたのだろう、ニッコリと微笑んで握手を求め、レンは握手を交わした。
「大臣…私は席を外した方がよろしいかと思うのですが…」
流石に大臣同士の会話に同席するなど恐れ多いと、恐る恐るそう申し出れば、ファッジはそうは思っていないようだ。
「貴女はクレスメントですぞ?我々と同席していない方がおかしく程の位がクレスメントにはあるというのに…なんと謙虚な…。」
それほど位があるのか…とレンは初めて知り呆気に取られていれば、ブルガリア大臣はケタケタと笑っている。
「ヴぁれヴぁれと、一緒に」
そうブルガリア大臣はレンに耳打ちをしてくれ、レンはニッコリと微笑みお辞儀をした。
暫く言葉を交わしていたが、そろそろ時間だろうと、ファッジは大臣とレンを引き連れて会場へと向かう。
出入り口にいた先程の魔女はレン達を見ればお辞儀をし、このまま最上階へ。と教えてくれる。
一行はゆっくりと最上階まで階段を上り続ければ、そこは小さなボックス席で、観客の最上階。
しかもた。両サイドにある金色のゴールポストのちょうど真ん中に位置していた。
紫に金の椅子が20席ほど、2列に並んでいる席へと辿り着いた。
席を見渡せば、最前列にハリー達とウィーズリー一家がいてレンは思わず笑う。
どうせ席が同じなら一緒に行けば良かったと内心思ってしまった。
レンやファッジ達を見れば、その場にいた魔法省関係者は次々と挨拶をし
「コーネリウス・ファッジ魔法大臣閣下!」
パーシーは彼の登場に立ち上がり深々と頭を下げすぎ、眼鏡を落として割ってしまえば慌てて眼鏡を元通りにして落ち込んだ様だ。