「あぁ、アーサー。彼女はもう知っているかね?」
アーサーと握手を交わせばファッジはそう言い、アーサーは笑みを浮かべて頷いた。
「ミスター・ウィーズリー、先程はどうも有難う御座いました。」
クレスメント当主としての振る舞いに他の人物は驚いた様な表情を見せているが、慣れているアーサーは丁寧に挨拶をしてくれる。
ルシウスの教え通り本当はいつも通りで良いじゃないかと思ったのだが、アーサーもリーマスもそうして置くべきなのだと教えてくれた。
ファッジは次にハリーと挨拶を交わし、ブルガリア大臣にもハリーを紹介すれば、彼はハリーの傷痕を見て興奮気味に何かを言い騒いでいる様子だったが、レンには何を言っているかは理解出来なかった。
「姫君も此方にいらしていたのならお誘いすればよろしかったですな。」
その聞きなれた声がし、レンだけではなくウィーズリー一家達にも振り返り、場の空気が一気に変わった気がした。
「ミスター・マルフォイ、お久し振りです。お元気そうで何よりですわ。」
「いつもの様にルシウスとお呼びください、姫君。私めには何の遠慮も要りません。」
ルシウスはいつもの冷たい笑みを浮かべれば、レンの手を取り、手の甲に口付けをする。
「判りましたわ、ルシウス。ドラコも元気そうね。」
そう言えば、ドラコは笑みを浮かべてから其処に居るハリー達に見せつける様に抱きしめて挨拶を交わし、次にレンはナルシッサと視線が合ってしまう。
ナルシッサは視線が合うまで「なんて嫌な臭いなんでしょう」と顔を顰めていたが、レンを見れば綺麗な笑みを浮かべ互いに会釈を交わす。
「お久し振りですわね、姫君。また一段とお美しくなられて…また家に遊びに来てくださいな。お逢い出来ず寂しく思っていましたのよ?」
丁寧にそうレンに言い、レンは笑みを浮かべれば、何れ伺わせていただきますわと社交辞令的に返した。
ルシウスはファッジに自分の妻と子を紹介すればファッジは挨拶をし、ファッジもブルガリアの大臣をルシウスに紹介する。
(途中レンに話した時と同じように「どうせ言葉は通じておらんのですから…」と言う台詞に、レンはブルガリア大臣を見れば、彼は視線が合うとウインクをした)
「ええっと、他には誰か…アーサー・ウィーズリーはご存知でしょうな?」
ファッジがそう言えば、アーサーとルシウスが睨み合い緊張が走る。
2人が顔を合わせて大喧嘩したのは一昨年の話で、本屋で殴り合いをしていた記憶が鮮明に蘇る。