「そしてぇぇぇぇ!クラム!!」
「ジョージ達がスニッチを取るって言ってた人?」
レンはジョージにそう聞けば、彼は瞳を輝かせて頷いている。
「18歳の素晴らしい選手だよ。見てればきっと判る。」
ハリーに貰った万眼鏡で彼の姿を見て見れば、色黒で黒髪の痩せた選手で、大きな曲がった鼻に濃い黒い眉…18歳とは思えない外見だ。
「本当に18?」
レンはジョージにそう言うと彼は笑った。
万眼鏡を覗くのを止めて膝の上に置けば、次はアイルランド・チームの紹介が始まる。
コノリー、ライアン、トロイ、マレット、モラン、クィグリー…そして、リンチ。
7つの緑の影がアイルランドと同じ様にサッと横切りピッチへ並んだ。
「そして皆さん、遥々エジプトからおいでの我等が審判、国際クイディッチ連盟の名チェア魔ン、ハッサン・モスタファー!」
そう呼ばれた男は痩せこけた小柄な魔法使いで、つるつるに禿げてはいるが口髭はバーノンを思わせる。
彼は純金のローブを着て堂々とピッチに歩み出てくれば、口髭の下から銀色のホイッスルが突き出し、大きな木箱を片方の腕に抱え、もう片方で箒を抱えている。
彼は箒に跨ると木箱を蹴って開ければ、それをずっと待ち続けていたと言わんばかりに、四つのボールが勢い良く飛び出していき、試合開始のホイッスルがなった。
「試ぁぁぁぁぁい、開始!!」
バグマンが叫んだ。
プロの動きはこんなにも凄いものなのかとレンは思った。
勿論隣にいるジョージ達の試合も素晴らしく、夢中にさせてくれるものだったが、速度が全然違うのだ。
チェイサーがクアッフルを投げ合うスピードが速すぎてバグマンは名前を言うだけで精一杯の様子だ。
アイルランドのチェイサー3人が塊り、トロイを真ん中にして、少し後ろをマレットとモランが飛び、ブルガリア陣に突っ込んで行く。
次にトロイがクアッフルを持ち、ブルガリアのチェイサー、イワノバを誘導し、急上昇したかの様に見せかけながら、下を飛んで行ったモランにクアッフルを落とすようにパスをする…
何から何までの動作がとても速い。