第8話
レンはその後ファッジに連れられる様にして、先程荷物を置きに来たテントに来ていた。
「キミも此処に泊まっていくと良い。こんな時間に帰して何かあったら困るからね。」
ファッジはそう苦笑しながらレンを部屋に案内すれば、直ぐにファッジも部屋に戻った。
皆は今頃試合の話で盛り上がっているのだろう…
それにリーマスは今は何をしているのだろう…
出来ればリーマスも一緒に来れば良かったのに…。
レンは睡魔に勝てず着替えもしないままベッドに倒れこみ、そんな事を考えながら眠りについた。
「…ミス・クレスメント!」
その声にレンは薄っすらと瞳を開けば、そう呼んでいるのはファッジだった。
レンは驚き、飛び跳ねる様にして身を起せば、ファッジの顔色は最悪なまでに真っ青だ。
「死喰い人だ。彼らが暴れている…貴女は今すぐに逃げなさい。貴方にもしもの事があれば…」
更に魔法省の評価を落とす事となる…それをファッジは飲み込んだ様に続きは言わなかったが、レンは小さく頷いた。
「ファッジ大臣、お気を付けて…。また何れお会いしましょう。」
そういえば、ファッジは小さく笑みを浮かべて姿くらましをした。
レンがテントを出れば、人があちらこちらに悲鳴を上げて逃げ回り、ローブの頭巾を被り仮面をつけた軍団がそれを嘲笑うかの様に行進し続けている。
皆、杖を掲げているのを見てレンは不思議に思えば、遥か空中に4人のマグルが操り人形の様に浮かんでいた。
男性と女性、そして子供2人がグロテスクに体を捻られている。
「悪趣味…」
そう呟けば、レンは急いでアーサー達のテントへと向かった。