「ダイエットよりも難しい方法を選ぶだなんて、変わった人だったのね。有難う、シリウス。大切にするわ。」
そう言いレンはそのマントを畳んでソファの上に置けば、レンは2人に一つずつ包み紙を渡した。
ファッジと会食の前にダイアゴン横丁で買ってきたものだ。
「私も貴方達にプレゼント。」
2人は不思議そうに包み紙を開ければ、自分の体にあったマントだった。
止具の所になにやら宝石らしきものが埋め込まれている。
「…その石は、お守り。私が作ったの。」
それに2人は顔を見合わせて、互いの驚いた顔を見れば微笑んだ。
「有難う、レン。」
2人ともそう言い、身に纏えば丁度いいサイズだった。

シリウスとリーマスと過ごす時はとても楽しかったしギルも良くしてくれる。
だが、その楽しい時は長くは続かない事を、レンは薄々感じていた。
「親として、此処に居続けるべきだと悩んだんだが、事が事だ。明日、南へ旅立とうと思う。」
夕食後シリウスは急にそう言えば、リーマスはそう言いだすのを判っていた様で、然程驚きもしなかった。
「無実を証明する事は出来なかったし魔法省はまだシリウスを探してる…けど、折角自由になったんだもの。私に止められないわ。けど…いくつか私と約束して欲しいの。」
少し寂しそうにいうレンの言葉に、シリウスは優しそうな瞳をレンに向けながら話を聞いてくれている。
「無茶をしない事、此処に帰って来てくれる事、手紙をくれる事。」
「そんな事ならば、いくらでも約束しよう。」
シリウスは快くそれを聞き受けてくれ、レンは少しだけ微笑んだ。
「もし死体で帰ってきたり、掴まったって報告が帰ってきたりしたら…」
「したら?」
レンはその後を少し考えていれば、リーマスがレンに耳打ちをし、レンはニッコリと微笑む。
「蹴り飛ばすわ、思いっきり。」
そういえば、シリウスは噴出し、リーマスは笑い声を上げた。
過去に2人しか判らない思い出でもあるのだろう。
「それと…ハリーも私もリーマスも泣くわ。とっても、とっても悲しいと思う。リーマスにとって学生時代の大切な親友はもうシリウスだけになってしまったわ。だから、寂しい思いをさせないであげてね?シリウスも大切な家族だけれど、リーマスも私にとって大切な家族なの。」
「判った。」
シリウスは大きく頷きレンの頭を優しく撫でてくれた。