「そうだ、リーマス。あれを教えて欲しいの。」
「あれ?」
そう、ファッジとの食事に行った時にリーマスが結ってくれた髪。
杖に髪を巻きつけて綺麗なカールを作った時はレンは思わず歓声を上げた程だ。
リーマスは微笑み、レンに暫くそのやり方を教えてくれ、レンは自分の髪で練習し続け、夜も更けた頃、やっとコツを掴み、レンは眠りに就いた。
次の日レンは、荷支度を終えたトランクを引き摺りリビングに下りてくる。
「おはよう。」
既にホグワーツの制服を身に纏ったレンの姿を見てリーマスは微笑んだ。
「姿現しで行くのかい?」
「えぇ。電車とか面倒だし、ギリギリまでリーマスと一緒に居たいもの。」
その言葉を聞きリーマスは笑えば、お互いゆっくりと朝食を済ませていく。
もう1年後でないとこうして食事を共にする事が出来ないのだ…。
「そろそろ行かないと…」
リーマスは時間を確認すると何処か寂しそうにレンにそう言えば、レンも初めてこの家から出て行きたくないという気持ちが芽生える。
「寂しくなるね…けれど今年は楽しめる筈だよ。精一杯楽しんでおいで。勉学も忘れない様にね。」
「判ったわ。」
互いに少し強めに抱擁を交わし、頬に口付けをし終えれば、ゆっくりと離れていく。
「私…前にも言ったかもしれないけれど、リーマスのお蔭で色々な感情とか幸せとか…理解出来てきた気がするの。有難う。お陰で私…贅沢すぎて罰が当たるんじゃないかって思えるくらいに凄く幸せなの。」
そう言いレンは笑みを浮かべる。
「どうしたんだい?急に。」
「ううん、別に。早くてクリスマス、遅くて1年後じゃないと逢えないでしょう?なんか今言っておかないと後悔する様な気がして…。また帰ってきたら沢山お話しましょうね。」