「この前は、変な別れ方をしてしまったから気になってたんだ。大丈夫だった?」
「えぇ、私は大丈夫。貴方は?」
「僕も大丈夫だったよ。良かったよ、また会えて。」
そう微笑むセドリックにレンは少しだけ笑みを返す。
「あ、そう言えば、マント借りっぱなしだったわね。返さないと。」
取りに行くから待ってて?とレンは言うが彼は笑ってそれを制する。
「いつでも良いさ。寮が違うだけで何時でも会えるんだから。」
その言葉にレンは笑み「有難う。」とお礼を言った。
「何処かに行くところだったのよね?…お邪魔してしまってごめんなさい。」
「いや、大した用事じゃないから、大丈夫だよ。キミこそ何か探していたのかい?」
「あー…えーっと…グリフィンドールのビーターを探していたの。」
レンのその言葉に、セドリックは少し考える仕草をみせ、レンの手を取ればスタスタと歩き始めてしまう。
レンはそれに抵抗するわけでもなく少し首を傾げてついて行けば、少し歩いた先のコンパートメントの前で彼は立ち止まってノックをしてから扉を開けた。
「あ、やっぱり此処だったか。」
「「久し振り。どうした?」」
聞きなれた声がコンパートメントの中から聞こえてきて、レンは思わず笑みが零れる。
「お客さんを連れて来たんだ。」
セドリックはそう言うと、レンの為に少し道を空けて背を押して中に入れてくれ、中にいた生徒達はレンの訪れに少し驚きながらも喜びの表情を浮かべてくれる。
「有難う、セドリック。助かったわ。」
「いや、別に構わないさ。それじゃまた学校で。」
爽やかな笑みを浮かべ、軽く手を上げれば彼はそのまま何処かへと歩いて行ってしまい、レンはその後姿を見送り、姿が見えなくなれば、コンパートメントの扉を閉めるのと同時にズシッと両肩に重みがかかる。
「レンがまさか此処に来てくれるなんて思わなかったよ。」
「そうそう、嬉しいサプライズだ。…ところでアイツとはどんな関係?」
両脇からがっしりと捕まえられた状態で椅子に座らされれば、向かい側に座っていた、彼らの親友のリーがケタケタと楽しそうに笑っている。