「いつもの通り、公邸内にある森は生徒立ち入り禁止。ホグズミード村も3年生になるまでは禁止じゃ。…それと寮対抗クィディッチ試合は今年は取り止めじゃ。これを知らせるのがワシの辛い役目での。」
ダンブルドアがそう言えば、ハリーが「エーッ!」と絶句しているのが聞こえ、フレッドとジョージを見れば、あまりの衝撃に言葉も出ずに口をパクパクとさせている。
「これは10月に始まり、今学年の終わりまで続くイベントの為じゃ。先生方も殆どの時間とエネルギーをこの行事の為に費やす事になる…しかしじゃ、ワシは、皆がこの行事を大いに楽しむであろうと確信しておる。ここに大いなる喜びを持って発表しよう。今年ホグワーツで…」
その続きの言葉は、耳を劈く雷鳴み掻き消され、レンは思わず耳を塞いでしまう。
すると戸口の方から1人の男が立っていたのに気付き、視線を向ければ…その男の風貌にレンは驚かされた。
長いステッキに寄りかかり、黒い旅行マントを纏っており、フードを脱げは馬の鬣のような長い暗灰色まだらの髪をブルッと振るうと教職員テーブルに向かって歩き出す。
片方は義足なのかもしれないと思えるようなコツッコツッと靴とはまた違った鈍い音が大広間に響き渡る。
「オーラー…」
レンは呟くようにそう言葉を漏らす。
オーラーとは闇払いという、闇の魔法使いを捕まえる職業だが、その職業だとしか思えない程の傷痕が彼にはあった。
片目は魔法の目でグルグルとあらゆる方向に周り周囲を警戒しているのが判る。
彼は独特の魔力を持った人だとレンは思った。2つの香りが混ざり合う様な複雑な感じがするのだ。
彼がダンブルドアの元へと近付けば握手を交わす。
ダンブルドアが何かを呟けば、彼は首を横に振り何かを答える。するとダンブルドアは頷き、彼を自分の右手側の空いた席へと誘った。
彼は席に座れば、自分が持っていたナイフでソーセージを刺し、まず臭いを嗅いで安全を確かめてから口にする…相当警戒心が激しいのだろう…。
「闇の魔術に対する防衛術の新しい先生をご紹介しよう…ムーディ先生です。」
「ムーディ?…マッド-アイ-ムーディ?キミのパパが今朝助けに行った人?」
「そうだろうな…」
先生を迎える拍手が2人分程聞こえれば、直ぐにそれが止み、ハリーはコソコソとロンに話しかける。