ケナガイタチは、セドリックの声にハッとした様に顔を上げるとセドリックを睨みキーキーと威嚇の鳴き声をあげている。
「この香りは…ドラコ、貴方でしょう?どうしたの?そんな可愛らしい姿をして。」
クレスメントの血の力を使い、魔力を確かめると感じなれた魔力の波動を感じ、レンは思わず笑ってしまうが、笑い事ではない。そう言いたげにケナガイタチはレンを睨んで、その小さな手でレンの頬をぺちぺち触りながら、何か鳴いている。
「驚いた。キミにはそういう人の確かめ方が出来るんだね。」
「えぇ。クレスメントの血の力を使うとね。少し疲れるけれど、人を顔と魔力とかで覚えてしまうの。昔からの癖みたい。」
レンはそう言いながら進もうとするが「クレスメント!こっちに来い!!」とムーディの吼える声が聞こえ、レンは思わず驚き飛び上がってしまった。
一緒に行くよと、セドリックも人だかりを掻き分けては、その先頭に一緒に立つと、ケナガイタチは小さく振るえ、ムーディの側にはロンが怒りに満ちた真っ赤な顔をきょとんとさせて、ハリーとハーマイオニー、そしてクラップとゴイルもまったく同じように向かい合ったままきょとんとしている。
ゴイル達とハリー達の間にはムーディ…。
あぁ、これはまたドラコとハリーの間に何かがあったのだなと、思わず苦笑してしまう。
「ハリー、何かあったの?」
「いつもの事さ。」
ハリーは肩を僅かに上げ苦笑し、レンは小さく息を吐くとケナガイタチに視線を移すも、ケナガイタチはブルブルと小さく震ている。
「その小僧は鼻持ちならない臆病で、下劣な行為をした!2度とこんな事をせぬ様、躾けなきゃならん!」
「ムーディ先生!」
「やぁマクゴナガル先生」
この騒ぎに駆けつけたのだろう、マクゴナガルの声が聞こえれば、ムーディはそちらに視線を向ける、ムーディ。