「やめて!」
ハーマイオニーは金切り声を上げて訴え、レンは顔をあげてハーマイオニーを見れば、ハーマイオニーはネビルを見ていた。
ネビルは机の上で指の関節が白く見えるほどぎゅっと拳を握り締め、恐怖に満ちた目を大きく見開いている。
ネビルも…きっと…これを体験、または体験している者を見た事があるのだろう…。
ムーディもそれを見たのか、直ぐに呪文を止め、蜘蛛を元の大きさに戻し瓶の中に返した。
「苦痛…磔の呪文があれば、拷問に親指締めもナイフも必要ない…これも、嘗て盛んに使われた…。」
これを使い苦しむ姿を嘲笑う死喰い人達の姿が頭の中に浮かび、不快感が支配していく。
「よろしい…他の呪文を何か知っている者はいるか?」
他の生徒達は、皆「3番目の蜘蛛はどうなるんだろう。」と考えている様で誰も手を上げなかった。
ハーマイオニーが少しして恐る恐る挙手すれば、ムーディーはハーマイオニーに答えを問う。
「アバダ ケダブラ…」
ハーマイオニーが囁くように言った。
ロンも含め何人かが不安げにハーマイオニーを見た。
「あぁ、そうだ。最後にして最悪の呪文…”アバダ ケダブラ“死の呪いだ。」
ムーディは、先程と同じ様に瓶の中に手を突っ込めば、蜘蛛も自分がどうなるのか察しているのだろう…ムーディの手から逃れる様に逃げ惑ったが、ムーディはそれを捕え、机の上に置いた。
止めて!
そう叫びたかった…。