手紙の相手を思いながらペンを走らせれば
今すぐに逢いたい…
その優しい声を聞きたい、温もりを感じたい…
そう心の底から思う自分に、レンはペンをそっと置き、俯きながら瞳を閉じた。
今までならこんな子供じみた我侭を考えたりはしなかった。
本来なら、そんな気持ちを抱く事すら自分には許されていない…
そんな気持ちを抱くのは間違っている…。
そう自分に言い聞かせる。
「どうした?」
顔をあげればそこにジョージの姿。
レンは"なんでもない"そういう意味を込めて首を横に振る。
「おい、ジョージ。」
フレッドが手に羊皮紙を抱え寮から戻ってきた所なのだろう、ジョージに早く来るようにと名を呼び促せば、ジョージは少々苦笑を浮かべてフレッドに返事を返せば、レンの頭をポンポンッと優しく撫でてくれた。
「俺達がついてるから、何かあったら話してくれよ?」
「えぇ。有難う。」
レンの言葉に満足すれば、ジョージはフレッドの所へと行き、額を合わせながらコソコソと話をしては、羊皮紙にそれを書き込んでいる。
何か実験の話でもしているのだろう…レンはそう思うと、気持ちを切替え、占い学の宿題に取り掛かる事にした。
教科書と星座表を広げ、1ヶ月間の自分の運勢を星の動きを見て考える…
それが占い額の宿題ではあったが、レンにはそれが苦とは思わなかった。
元々星を見るのは好きだったし、以前リーマスから星に関する本を貰っていた事も幸い、思った以上の時間はかからなかった。
「レン、隣良いかな?」
そう言われて顔をあげれば、今度はロンとハリーの姿。
2人とも教科書と星座表を持っているところを見れば、2人とも宿題をしなくてはいけないという気持ちになったのだろう。
「気分はどう?」
レンが頷いたのを確認し、席に座りながらハリーが気遣わしげに声をかけ、レンは少しだけ苦笑を浮かべる。
「大丈夫。ただ、許されざる呪文をショーを見た後の様に話す気になれなかったし、そんな空気が嫌だったの。」
「あぁ、僕も同感。」
ハリーも苦笑を浮かべながらそう言うと、レンは安堵した。