「こんなもの、いったいどういう意味だか僕まったく判らない。」
1時間後、イライラしたロンの隣で、ボーっとしながらハリーが呟く。
「なんだったら教えましょうか?」
レンの言葉に「お願い。」とハリーが言いかけると、イライラしながら髪を掻き毟ってばかりで毛を逆立てていたロンがニヤリと笑い言葉を続ける。
「いや、コイツは『まさかの時の占い学』に戻るしかない。」
「なんだい…でっちあげか?」
「そう。」
そう言うなり、ロンは走り書きのメモの山をテーブルから払い退け、羽ペンにたっぷりインクを漬し書き始める。
「来週の月曜…火星と木星の『合』という凶事により、僕は咳が出始めるだろう。」
ここでロンはハリーを見た。
「あの先生の事だ、兎に角惨めな事をたくさん書け。舌舐めずりして喜ぶぞ。」
「よーし」
ハリーもその気になったのか、最初の苦労の跡をくしゃくしゃに丸め、投げ捨てようとしたのをレンは受け取り、ハリーの苦労の形跡を眺めながら2人のやり取りを聞き続ける。
「オッケー。…月曜日…僕は危うく…えーっと…火傷するかもしれない。」
「うん、そうなるかもな。月曜にはまたスクリュートのお出ましだし…オッケー、火曜日…僕は…ウーム…」
「大切な物を失くす。」
何かアイデアはないかと「未来の霧を晴らす」をパラパラめくっていたハリーが言った。
「いただきだ。…なぜなら…ウーム…水星だ。キミは誰か友達だと思っていた奴に裏切られる事にしたらどうだ?」
「うん、冴えてる…。」
ハリーも急いで書き綴る…
こういう事に関して、2人は天才的だとレンは思った。
あらゆる惨めな出来事を次々にあげては、それを無理矢理星と繋ぎ合わせて宿題を仕上げていく。
レンはそれを最初の内は聞いていたが、ふと視線をジョージ達の方へと向ければ、なにやら険しい顔をしているのに気付き、そっと側まで近付いていった。