「試合は…代表選手が課題をどうこなすか、審査員が点数をつけ、それで順位をつけている筈よ。」
「誰が審査員になるの?」
レンの言葉に、ハリーは不思議そうに問う。
「参加校の校長は必ず審査員になるわ。」
ハーマイオニーの急な反応に、皆がかなり驚いて一斉に振り向いた。
「以前行われた試合の記録では、選手が捕まえる筈だった怪物のコカトリスが大暴れして各校の校長、3人が負傷していたわ…他に審査員になるとすれば、この試合の準備に関わった魔法省の人でしょうね。」
レンがそう付け加えるとハーマイオニーは大きく頷いた。
「みんなホグワーツの歴史に書いてあるわよ。最もこの本は完全には信用できないけど…改正ホグワーツの歴史の方がより正確ね。または偏見に満ちた選択的ホグワーツの歴史…嫌な部分を塗りつぶした歴史も良いわ。」
「何が言いたいんだ?」
そうロンが聞いたが、レンには何が言いたいのか良く判り、ハーマイオニーに聞えぬよう小さく溜息を吐き視線を逸らした。
ハーマイオニーは、レンの思った通り、屋敷しもべ妖精の事を書いていないと言い、百人もの奴隷の圧制に自分達全員が共謀してると一言も書いていないと熱く語っていた。
それに少々呆れ気味なのはレンだけではなく、ハリーも同じ気持ちの様だ。
ふとハリーの方に視線を向ければいり卵を食べているハリーと視線が合い、ハリーは”やれやれ”と言った感じに首を横に振った。
話によるとハリーもロンもS・P・E・Wのバッチを2シックルで購入したらしい。
だが、ハリーは「ハーマイオニーを黙らせようと思ったんだ」と小さく呟いた。
その行為は寧ろ火に油を注いだ様でハーマイオニーはこの協会の運動に対する決意を更に強くしただけだった。
1週間の間、談話室で色々な人を追いかけて力説している所を少なくとも目撃はしていたし、ネビルのように追いかけられたり睨まれたりするのが嫌でお金を払った人物もいる様だったが、それ以上に運動を積極的にやろうという人物はハーマイオニー以外に見た事がない。
「レン、このベーコン美味いぜ。」
毎度のようにハーマイオニーの力説が始まると、バッチを買うのを頑なに拒否していた双子の片割れ、フレッドは、急にベーコンに興味を惹かれベーコンを皿に乗せ食べながらそれをレンに勧める。
「ちょっとあからさますぎじゃないかしら?」
レンが少々小声でそう言えば、フレッドはニヤリと笑いながら「良いんだ」と零し、レンは溜息を1つ零す。