パンで魚を釣る話
『パンで魚を釣る話』
説明
フロイドに手作りパンを餌付けしたはなし
主人公
手作りパンを食べていたら同級生に餌付けしていた件について。
趣味が飲食店巡りとそれをまとめたノート作り。
「飼育員」と呼び名をどうにかしてほしい。
彼らは飼育できるようなタイプじゃねぇし、あとが怖いからしたくもないねん…
しかしながら不本意にも胃袋を掴んでしまった。
どちらかというと世話焼き、心遣いが自然とできる。
ハンドメイド職人として名が売れている。
そのためか、自分の作品を貢ぎたくなるが「えっ………」とド引かれる可能性を危惧して調整している。
しかし、その人のためのデザイン画がたくさんある。
実は文武両道なイグニハイド所属。
フロイドに報復できない奴やイグニハイド寮だからと絡んできたやつは手早く鎮めている。
ユニーク魔法【工房】
亜空間に好きに部屋の空間を作れる。
電気水道はコンロなどの必要なものを設置したらできる不思議空間。
フロイド
海にはない「パン」は人魚専門学校で食べたけど「ふーん、よわっ」ぐらいしか思ってなかった。
しかし、主人公お手製のふわふわなパンに胃袋を掴まれてしまったが故にお財布片手におねだりする子に進化。
ちゃんと材料費+手間賃を包めるのは借りを作るのを嫌う人魚の特性と「ならお前は商品として売れるモン作れるか?」という両親の教育の賜物。
「あーん」されるのすき。
ジェイド
フロイドに続いて餌付けされた。
ストーリー
ひとりで昼食のハチミツたっぷり入っているメロンパンをもきゅもきゅしていたら有名人のフロイド・リーチに見つかり、パンを分ける羽目に。
モグモグ食べる姿につい、
『パンクズ付いてるよ、』
ティシュで取る。
ポカーンとしたのち、じわじわと赤くなる頬にびっくり。
『(えっっ、怒られる…?)』
フロイド「……あ、りがとう」
『う、うん』
「パン代!!」もマドルを叩き渡されました。
それからというもの、度々食べるように。
パンも作るけどお弁当もあるため、一緒に食べるようになってから普段から多めに作るようになる。
フロイドは気まぐれのため、「やっぱ行かなーい」とかあるだろうし。
…と思っていたが、意外と破られていない。
「雑魚に邪魔されたァ」て怪我したときは治療したほど。
そんな細々と昼飯を一緒に食べる程度の仲に。
昼前の廊下。
生徒たちがいったり、きたりしている。
そんな中、フロイドがジェイドとアズールと共に歩いているがだんだんと歩くスピードが遅くなる。
ジェイド「おやフロイド、置いていきますよ」
フロイド「歩くの飽きたー」
アズール「また授業をサボるつもりですか、」
フロイド「飽きた」
完全に座り込む
ジェイド「おやおや、教室まで運びましょうか?」
アズール「甘やかすな」
ジェイド「ふふふ」
アズール「…はぁ、」
不貞腐れたフロイドは生徒が行き交う中で、主人公の後ろ姿を見つけた。
フロイド「あ!」
「「?」」
フロイド「ベラちゃぁあああああああああああん!!!」
「「あ」」
走った。
『え、うぁあああああ!!!?』
反射的に腕を掴んで背負い投げをしかけたが、同時にフロイドと認識して体制を変えた。
『びっくりした…けがない?』
フロイド「はわ、」
そう、地面に叩きつけるのではなく、プリンセスホールドにし受け止めた。
『フロイド?』
フロイド「な、なぁい…」
『そ、良かった』
フロイド「ひゃぁ…」
そっと、丁寧におろして立たせた。
その様子に周囲は茶化すどころか、「はわわわわわ」(低音ボイス)としている。
『で、どうしたの?』
フロイド「ベラちゃんいたから、…」
『あぁ、そうなの。お腹空いたのかと』
フロイド「もー、そりゃ昼前だけどぉ」
『おやつあるよ、食べる?』
フロイド「食べるぅ!」
深めのタッパーが出てきた。
『はい、』
チョコがデコレーションされた丸いミニドーナツ。
くしに刺して差し出すとフロイドは戸惑いもせずに口を開けて食べた。
フロイド「んフフフ、うまぁ」
その光景にびっくり。
ウツボの性質上、誰かに口を開けないのだ。
フロイド「もっとちょーだい」
『はいはい』
フロイド「♪」
なのに、普通に餌付けされてる。
だからジェイド。真似して隣で口を開けてみた。
『!?』
びっくりしたが、普通にドーナツ(ホワイトチョコ)を入れた。
ジェイド「ん、…美味しい」
『良かった』
特に毒にも薬にもならなそうな平凡な人間。
それが兄弟の胃袋を掴んでいることを把握した。
アズール「…お前たち、何をしてるのですか」
呆れた様子でこちらに来た。
す、と差し出されるミニドーナツ(チョコナッツ味)
アズール「いりません」
『あ、ごめん』
フロイド「えぇ、おいしいのにぃ」
ジェイド「えぇ、もったいない」
フロイド「ベラちゃん」
『ほい、』
フロイド「甘くてさくふわぁなドーナツなのにぃ」
アズール「…」
ジェイド「ング。…程よく生地自体が甘く、表面はサクサクして中はふわふわ。味付けが異なるのが多いので飽きもせずに食べれますのに」
アズール「…」
「「ねーー??」」
ほんの小さくお腹の音が聞こえなくもない。
アズール「…おひとつ、いただけますか?」
『はい』
差し出されるので、渋々。
アズール「!………おいしい」
『そりゃ、よかった』
非常に穏やかな笑み。不思議とこちらもつられてしまう。
フロイド「これ、藻?」
緑ががったミニドーナツ。
『違う違う。抹茶』
フロイド「…まっちゃ?」
『紅茶の親戚、かな?大本は同じ葉っぱからできたものだけど…食べてみる?』
フロイド「…ん!」
『はい』
フロイド「……これ、すきぃ」
『ふふ、良かった』
なぜか、そのまま餌付けしていた。
三人に囲まれている姿は「たかられている」ように見えるが「あーん」している時点でそれは違う。
「……飼育員……?」
「あいつら多分、人魚だろwオクタヴィネルだし、w」
誰かがそう言い始めた。
それが広まっていくことはまだ知らない。
フロイド「ベラちゃん、昼飯食べよぉーね?」
ジェイド「おや、僕も入れてくださいな」
フロイド「えぇ、俺たちの食べる分減るじゃぁん」
ジェイド「食堂で食べれば問題ないでしょ」
フロイド「うぇぇ、…ベラちゃんいい?」
『はは、いいよ』
フロイド「ベラちゃん優しいー、ギューしちゃう」
『お、と。そろそろ教室行かないと…あとで食堂でね』
「「はーい/はい」」
それから時折、三人と食べることも増えた。
そのためか、他の人にたかられることも増えたが
『嫌だけど』
「フロイドたちにはやってんじゃん」
『そりゃ、彼らが律儀だから』
「」(何言ってんだこいつ、の顔)
『ちゃんと彼らは食材費と手間賃を支払ってくれる。君たちは貰うだけもらっていちゃもんでも付けてタダ飯をもらおうとする顔をしてるもの、渡すわけないじゃん』
「」(図星なので目をそらす)
『俺は君たちの親でも何でもないのに、どうしてそんなことをすると思ってるの?』
フロイド「そーゆことぉ」
「「!!?」」
『フロイド?』
フロイド「ベラちゃぁーん、あっちにアズール呼んでるよォ」
視線を向けるとこちらに手を振ってきた
フロイド「行ってあげて」
『あ、あぁ』
クルッと回転させてあちらに押してあげる。
たかってきた生徒が止める間も無く、鋭い目つきで黙らせた。
アズールがそのまま連れていけば、もう見えなくなった。
フロイド「ベラちゃんにお礼もできない」
ジェイド「悪い子どーこだ」
「「ひっ」」
背後から肩ぽん、としたジェイドとともにお話し合い。
その頃、元々泊まる予定であったので購買部で買い物をしていた。
アズール「今日は何を?」
『主役は用意してあるから任せて』
アズール「なにを?」
『…知りたい?』
アズール「…えぇ」
『あの二人に秘密だよ』
アズール「もちろん」
『……あのね、歯がいらないほどにトロットロッになった豚肉の煮込み。豚の角煮って言うの』
アズール「はわっ、」
『一口また一口、…いやもう既に無い!?ってほどに…トロットロッに、』
アズール「な、なんて罪深いッ」
『ほかにたまごと大根、じゃがいも入れてトロットロッになってます』
アズール「あ、あぁ…!」
『付け合せ作ろーね』
アズール「お腹空いてきました…」
『んふふ、』
ほかに色々と買ってお泊り後。
主にフロイドが豚の角煮について語るので飯テロなる。
そういうのを前から繰り返していために、ラギーを通して話が来た。
ラギー「いやぁ、うちの王様が材料費とか払うので…お肉を使った夕飯を用意して欲しいッスよ」
断られるのでは?と思ったが、ジッとこちらと目を合わせたあとに頷いてくれた。
『俺で良ければ』
ラギー「え」
『放課後、購買部で買い物一緒にすればいいかな?食べる人にアレルギーや食べられないものとかある?』
ラギー「え、アレルギーは無いけど野菜嫌いで、…もっと食べて欲しいッスけどー」
『そう、わかった』
ラギー「…本当にいいッスか?」
『?もちろん、ラギーは嘘ついてないから』
ラギー「そ、…そっすか」
(ハイエナにそんなこと言うなんて、変わり者ッス)と。
んで、放課後。購買部で買い物を済ませて一緒に料理。
どれくらい食べるかもわからないし、
ラギー「俺も手伝うんで、…多めに」
『依頼人が怒らないなら別に』
ラギー「レオナさんはそんなこと気にしませんよ!俺も手伝ってるし、ね!」
お肉料理もあったが、野菜も出される。
…お肉と合うので悔しながらも食べた姿にラギーはびっくり。
『切り方で苦味がより出るとかあるからね、』
ラギー「へぇ、……また教えてくれませんかね??」
『構わないよ』
ラギー「………」
『?』
ラギー「いや、渋らないッスねぇー…と」
『うーーん、ラギーってフロイドたちと同じで借りを作ったら返すし、それまでは敵対は必ずしないでしょ』
ラギー「…同じっーか…まぁ、しないッスね。仇で返すのは嫌ッス」
『だからそこを信頼してるだけだけ』
ラギー「でも裏切ったらどうするっすか?」
『見抜けなかった俺が悪い』
ラギー「…そーッスか」
それからフラっと、餌付けに来た。
特に「ドーナツ好きッス!」と伝えると必ずしもと言っていいほど声をかけてくれた。
『ラギーって、フロイドのようにリアクションがいいから餌付けしたくなる』
ラギー「貰えるなら貰えるだけッス」
『どうぞどうぞ』
ラギー「やりぃ」
レオナ「魚くせぇ」
『…わかるの?』
ラギー「まぁ、フロイドくんの匂いめっちゃしますよ」
『わぁ、なんかレオナさんと会う前に必ずと言っていいほど見つかるんですよね、』
レオナ「そうかよ」
ラギー「不思議ッスねー」
『ね』
(レオナさんに牽制とか、すげー)
でまぁ、そんなことがあり。
モンスト・ロラウンジの計画に巻き込まれて第三章のフラグを笑顔()でへし折った。
ちなみに、エースから「フロイド先輩とどういうきっかけで友達になったッスか?」と聞かれたが
『ともだち???』
「「「え???」」」
エース「フロイド先輩と友達じゃ、ないっすか…?」
『えっ、モンスト・ロラウンジ計画に丁度いい雑魚じゃないの???』
「「「………」」」
『?』
エース「…先輩、友達って言われて思い浮かぶのは…?」
『えっ、…………思いつかないかな、』
エース「ぇ」
デュース「いやでも!買い物とか行きますよね!!?」
『あぁ。モンスト・ロラウンジのためとか、暇だったら付いていっただけだし、バイトの補欠とか…』
「「「……」」」
エース「先輩、さすがに先輩が悪いと思います」
『え???』
フロイド「ともだちだもん゛゛゛」
『うっっ』
首にフロイド、腕に抱きつくジェイド、膝に跨ぐアズールに捕まった。
『???』
フロイド「俺たち!!友達なの!!!!」
『そーなの!!!?』
フロイド「そーだよ!!!」
ちなみにそのあと、ラギーなどから「友達だからな?」と言われるようになるとか。