平凡な婚約者を溺愛するアズールちゃん


『平凡な婚約者を溺愛するアズールちゃん』



説明
悪役令嬢が似合うアズールちゃん
※元々考えていたネタを忘れた。


アズールちゃん
 母親の恩師の息子さんに一目惚れ。
もともと「婚約者になれたら素敵ねー」という両者の気持ちを大いに利用してアピールしまくったし、牽制を続けた。
何がなんでも物(つがい)にする。
自分磨きに余念がないのは貴方に見てほしいから。



主人公くん
 年下の可愛い女子と思っていたら、どんどん美人さんになってきて(俺なんかが婚約者で大丈夫?)と不安になる。
容姿は名前ありモブくんレベル。









ストーリー


モンスト・ロラウンジ 支配人室
そこには海の魔女が高そうな黒いイスに腰掛けていた。
机に上に資料かなにか紙が散らばっており、照らし合わせていたりと忙しそうだ。
そんな中、特別な着信音。素早く反応し取る。


「はい、アズールです。どうしました?」
《…》
「……どうかしました?」
《…アズール、ごめん》
「っ?」
《忙しいかな、》


珍しく弱った愛しいつがいの声。
一瞬、「別れる」なんて言われるかと不安に思ったが違うようだ。


「問題ないです」
《…そう、》
「いかがしました?」
《……声、聞きたくて…》


ギュン、と胸を締め付けられる。


(アーーーっなんて愛らしいこと♡)
《…おしゃべりしても?》
「もちろん、わたしも貴方と話したいです」
《そう、良かった》
「実は先日、」


ほんとに些細な日常を話した。
持ち前の交渉術をフルに使い、彼が楽しんでくれるように。


《ははは、それはすごいな》
「まったく、フロイドには困ったものです」


ふと、会話が途切れた。


《あの、さ……えっ、と…………》
「…ね。」
《はいっ》
「…久しぶりにお会いしたいです。」
《!》
「あなたに、会いたい。話したら会いたくなってしまいました」
《……俺、も。会いたい》



 予定をすり合わせて後日、待ち合わせをした。
街を歩き、アズールが勧めた飲食店に入る。
メニューを選び、食事を済ませて休憩。町中をぼんやりと見ている、と。


『あの、さ』
「はい」


目を彷徨わせた彼が覚悟を決めた。


『お、俺なんかが婚約者のままでいいの、?』
「…それはどうして?」
『元々は母親同士の言葉からそうなって婚約者になったけど、こんな特に何もない平凡な男はアズールに相応しくないかな、て。
昔から可愛い君はどんどんキレイになってるし、持ち前の努力家で寮長にまでなったすごい人だし、……釣り合ってないじゃないかって、思いまして、はい』
「……始まりはそうでしたね。」
『…』
「わたしがお二人にお願いしました。婚約者になりたいと」
『えっ』
「私は昔の自分が嫌いでした。でもあなたは《かわいいお嬢さん、こんにちは》なんて、挨拶してきて驚きました。」
『あっあれは、その……』
「はじめは疑いをしましたが何度も会ううちにあなたが本気で私のことそう思ってくれていることが伝わりました」
『え、えっと…』
「それが嬉しくて、それをきっかけに好きになりました。
優しくて私のことを大切にしてくれるあなたが。」
『……』
「だからあなたに好かれようと自身を磨きました。あなたのいうきれいな人にもなれたのでしょうか。それは良かったです。」
『っ』
「あなたに私を見てほしいから、それだけです。誰かに目移りしないか、いつも心配なんです。」


ひと呼吸、置いて彼を見た。


「あなたが好きだから。ずっと、」
『……』
「だから釣り合うとか、そうじゃなくて…あなたの気持ちか知りたい」
『お、俺……で、す。昔からアズールのことが好きで、す』
「!」
『ひ、一目惚れだ、から……』
「えっ、」
『だ、だって…めちゃくちゃかわいい子だな、て初対面からおも、たから……っ』
「……」


じわじわ、と赤くなる。
知らなかったのだ。
本当は彼との関係は幼馴染からの延長線なのではと密かに心配していたから。
いつか、解消を言われるのではないかと。
両思いではないのでは?と。
そんな、一目惚れさせれてたなんて…思いもしなかった。


「で、でしたら問題ありませんっ私たちはりょ、りょ、両想いなのですから!」
『…うん。ぼくとデートの続きしてくれますか。かわいいお嬢さん』
「…も、もちろん」



そわそわしていた周囲の客はほっこりしていた。
手を繋いでお店を後にする彼らを見送った。
しかし、その中で一人だけ違っていた客がいた。


「っ、ゆるさない」



それに気づいてないわけがない。
NRCに帰宅後、ジェイドに指示を出した。


「おや、兄さんに危害を加えられるのはつまらないですね、」
「えー、それってストーカー??きもっ!手伝う〜!締めちゃお」


リーチ姉妹。アズールの側近とも言える昔馴染み。
二人とも対面があり、一つ上の彼を兄として慕っている。
むしろアズールをからかうネタとして絡むことがあっても、兄として慕う程度。
二人セットを応援する姉妹なのだ。
だから調べたら裏垢にてそれらしき人物をつかめた。


ある先輩を好きになりました
誰もあの人の良さがわかってない!!
私だけが知ってるの、


地味?別にいいじゃない
素敵な人だもの



そんな幸せそうな片思いなつぶやきが、一変した。


うそ、うそ
先輩に婚約者がいるって、
うそ


なんで、なんでっ
私の運命の人なのに!!


絶対、絶対奪い返すの
私の運命の人なの


今日、先輩が婚約者と会ってた。
わたしのほうがお似合いなのに、
あんな嬉しそうな顔、
ずるい


ゆるさない


そんな嫉妬に駆られたものに変異していた。


「あっは、生意気ーー!」
「ふふふっ、馬鹿ですね。選ばれたのはアズールですのに」
「本当に哀れな。彼はわたしの物です」
「どうお相手しましょうか」
「彼の前から消えてくれればかまいません。あぁついでに二度と現れないようにしてあげなさい」
「わかりました」
「まっかせてー!」


後日、彼の通うスクールがひとりの女子生徒が転校した。
実は彼自身、何度も告白してくれた生徒で断ってるのに関わらずしつこく告白してくるため、学校にも相談して一時的に自宅学習を許可してもらったのだ。
相手の親御さんから謝罪もあり、娘さんの説得をしていたらしいが厳しい祖父の耳に入り、呼び出されて転校することになったそうだ。
両親も変わりゆく娘に何があってからは遅いと強引に引っ越しをしたのだ。
それに疲弊しており、癒やしを求めてアズールの声を聞きたくなったとか。
 かいつまんでその話を聞いたアズールは何も知らぬふりをして彼に寄りかかる。


「あなたがその人に取れられなくてよかった、」
『っ、』
「…してくれないの?」
『あの、ここ外だし、ひと目が』
「…そんな見てませんよ。ね?キスして、……お願い」
『ぁう、……っ』
「、ふふ。私のこと好き?」
『…す、きですハイ』
「わたしも。好きです」


こんなご機嫌なアズールがすべて計画して企んだことなんぞ知らない。
その女子生徒が祖父母の勧めにより、全寮制の女子学園に通わされてそこでどんな目に合っているかなんて興味がない。
もしかしたら、同性愛に目覚めさせられているのかもしれないなんて、
本当は両親が、父親が周囲に「娘さんがストーカーしているのでは?」という噂が流れはじめていたから会社での評価が下がるのを恐れたとか。
母親同士の噂で孤立し始めたとか…


(彼は思いもしないでしょうね、)
『アズール?』
「!次何処行きますか?」
『…もう少し公園散歩しない?』


手をぎゅ、と握られた。


「もちろん。あなたとならどこまでも」
(あぁ早く番となって彼との稚魚がほしい。)
(でも、彼からの愛を独占したい)
(悩みどころです、)


彼女の影が、
彼の影にタコ足が伸びて、



(あぁ、なんて不幸せな人!!)


くるッ、と彼を振り向く。


『アズール、』
「、はい?」
『…好きになってくれて、ありがとう』
「 」
『アズール?アズール……?おーい??』
(キュン死しちゃうのぉ!!!)
『???』
「〜〜〜っすき!!」ムギュ!
『わ、!』
「あぁもうはやく成人を迎えて婚姻届を提出して番として誰にも取られないようにして私が養って、誰の目にも触れずにいて大切に閉じ込めてわたしだけをみて愛して大切にしてくださいお願いしますっ!!」(※高速詠唱)
『???お、、うん??ごめん、聞き取れなかった…?』
「は、!え、あぁ……えっと、………は、早くお嫁さんになって一緒に暮らしたいと思ってまして、…こうして待ち合わせするのもすきですけど…家に一緒に帰るなんて、してみたいなーって…」
『はは、そうだな。アズールがいる家に帰りたい』
「はぅ♡」
『楽しみだ』
「はいっっ」

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