平凡婚約者(×イデアちゃん)


『平凡婚約者(×イデアちゃん)』



説明
イデアちゃんに捕獲された。



シュラウド家
名家。上流階級であるが、色々と謎が多くそのために浮きがち。
魔法科学の第一人者。


主人公家
下級から中級に上がりたい地方貴族。
地産のものを売る商人。
ゲームに理解がない堅物。


??家
上流階級。
大きな工業地を所持している。




主人公両親や使用人達
 天真爛漫な愛くるしく才能のある長男を溺愛するあまり、その背中を追いかけるだけの次男に期待してない。見向きもしない。


主人公兄
 天真爛漫な愛くるしくも、才能のある主人公系の長男。
ただし惚れやすくいろんな女性に声をかける色男。
だがそれも年上からは「可愛いの坊や」、同い年からは「もう!恥ずかしいじゃないっ」、年下からは「王子様ー!」と好評。
弟を彼なりに可愛がっているつもりだが、無自覚に下に見ているところがある。
出来損ないの弟だから俺が守ってやらないと!という認識


主人公
 次男。兄を追いかけるような成績で全く期待されてないゲーオタ。
ゲーム好きなのがより両親から期待されてない。
ちなみに元々は兄と変わらない成績だったが、兄しか褒めない両親に期待するのをやめた。
そしてわざと手を抜いて調整している。
どうせ家を追い出されるか、何かされるので遠くに逃げる予定。
兄に興味すら無い。


イデア・シュラウド
 シュラウド家のご令嬢。
あまり表舞台に出てくることがない病弱だと思われているが、ただ単に人嫌い。
その整った容姿と白い肌で幼少期に同級生から地味な嫌がらせを受けたことがあるから。
だけど、ある日のパーティーで主人公兄にナンパされているところを助けられて、ゲーオタ仲間と知る。
それからはゲームの世界で会うばかりであったが惚れてしまう。
だから母親と作戦をコネコネした。


オルト
 イデア作成のサポートAI。
創造主であるイデアのことは「姉さん」と呼ぶ。







ストーリー


「こんばんわ、青炎の君」
「!?」
「僕にあなたのひとときをいただけませんか?」
「えっ、ぁ……」

『兄さん、』

「おや、どうした?」
『ルーベル家のお嬢様が探してた』
「おぉ、それは…青炎の君。離れることを許してくれ…!」
「 」


また兄がナンパしているところに来てしまった。
どこかのご令嬢に頼まれてこうして探しにくるのは何時ものこと。
でも今日はゲームイベントあるし、


『兄が失礼しました』
「ぁいえ、…」
『スミマセンが、静かな場所をご存じないですか。疲れてしまって』
「…あ、あっち」
『ありがとうございます。』


ぼそ、と『ゲームしょ』が聞こえてしまったのが


「ゲームするの?」
『あ"……うん、』
「わ、わたしもいい?」
『うん』


二人で大人に見つからないように物陰に隠れてゲーム。


『あ。同じじゃん』
「ほんとだ、名前は?」
『アサシン』
「えっ、私。暗黒騎士」
『マジ?順位3の??』
「アナタこそ、5位じゃない」
『いやいや、騎士には敵わないって…一緒に潜らない?』
「…いいよ」
『やった、ありがと』
「……ん」


そんなキッカケだ。
帰り際、フレンドコードを交換して二人は時折他のゲームも一緒にやるようになる。
まぁどこぞの令嬢なんてわからないし、会う機会なんてない。
ゲームの中で最強な二人は有名だ。


《ね、騎士》
〈なに?〉
《シュラウド家て知ってる?》
〈まぁうん〉
《なんかうちの家が誕生日会にお呼ばれしたんだけど(笑)》
〈へぇ〉
《くそ共がめちゃくちゃ喜んでうぜぇ》
〈誕生日会に行きたいくないの?〉
《興味ない。つか行かないといけなくなるから、俺はアイツの引き立て役だから》
〈そう、〉
《騎士はいる?》
〈うん、〉
《じゃ行く。久しぶりに会おう》
〈うん〉


そんな約束をした。
マジカメ(ゲーム垢)を交換していたこともあり、待ち合わせをしようと約束して話は終わった。
当日、両親に連れられるままにあいさつ回りをある程度したら兄を連れて行く場所があると行ってしまった。
開放されたので帰る時間まで自由だ。
さっそく、人並みから抜け出してひとりになる。
マジカメから連絡を取れば場所を聞かれて、周囲にあるものを伝えるとバトラーがやっていて名前を確認。
そのまま裏道を使い通された先にいた。


「あっ」
『久しぶり』
「うんっ」


お菓子や飲み物が用意された応接間だ。


『やっと開放された。会いたかった!』
「!」
『ゲームしょ!』
「そ、その前にっ」
『?』
「わ、わたしの話を聞いてほ、しくて」
『いいよ。なに?』


隣通しに座る。
深呼吸を繰り返す友人に不安に思いながらも待った。


「わ、わたし。イデア・シュラウドです」
『………………………………えっっ』
「わたしが、イデア・シュラウドで、す」
『……え、ちょ、……マジ?』
「う、うん。信じられないと思うけど、…顔出ししてないし」
『でもそんな嘘を俺についてなにもないじゃん、アイツでもないんだし。信じるよ』
「っ、ありがとう…」
『今日の主役がここに居ていいわけ?』
「だって、…祝ってほしかったの。アサシンに、」
『……!プレゼント無い…ごめん……』
「いいの!言ってなかったし、気づいてないのはわかってたし、…」
『あー、…素材回収付き合うから許して…ダチの誕生日は祝いたいし』
「…ありがとう、それにその、……欲しいものが別にあるの」
『…?』
「わた、わたし、と…婚約してくだしゃい!」
『………………………???』
「…っ、すきなの、あなたのこと」
『…お、おれ?』
「あなたが、いいの」
『でも、あの人たちが知ったらアイツにすり替えるぐらいはするぞ』
「わかってる。調べたから」
『お、おう』
「だから先に長男が婚約すれば問題ないよね」
『でもアイツ、面食いの女好きだし…』
「大丈夫。私に任せて…だから、その、……」
『お前の家を使って大手振るうと思うけど、』
「全部、私に任せてくればいい。お願い、わたしと婚約して」


ギュ、と手を握られる。


「貴方が好きなの、貴方じゃないと嫌」
『…でも、俺なんかが、不釣り合いじゃん』
「…私のこと嫌い?」
『!それは無い!!』
「だめ?」
『…だ、だめじゃないけど………俺なんかが、シュラウド家の…』
「わたしは、貴方がいいの」


そう、真っ直ぐに求められたのは初めてだった。
誰かも期待されずに、居るだけの存在が必要とされるのは


『…な、なんの役に立たないし期待されても、無駄だし、ホントだよ。平凡だし、』
「…家は関係ないよ、ただ私の好きな人が貴方なの。だから、私の事だけを考えて」
『…熱烈だこと』
「だっ!…だって、全然頷いてくれないじゃん!この日のために両親を説得して準備とか頑張ったんだから…」


ブスっ、といじける様子になんだか笑えてきた。


『はは、うん。イデア』
「!」
『俺は(フルネーム)。どうか、婚約者となっていただけませんか?』
「…はい、」
『お誕生日おめでとう、イデア』
「…うんっ」
『わ、泣くなよ』
「だってぇ!こ、断れるかもって怖かったんだもん」
『あんな強気だったじゃん』
「うっさい!そうでもしないとやってられなかったのっ」


子供同士の約束。だから安易にできたかもしれない。
単純な気持ちで約束を安易にした。


(あぁ、やっとやっと!彼が私のモノになった!)
(絶対に離さないから、ね)


彼女の想いが無垢な子供ゆえの強い独占欲にがんじがらめになっていることはわかりもしなかった。
 彼女やその両親に任せるから何も知らないふりをしろ、と言われた。
だからふたりのことが公式に発表されることはなく、数ヶ月後のこと。
兄に婚約の話が来たと、しかし本人は「青炎の君」という少女を忘れられないと言うが両親はそんなことは居ないと否定された。


「居たよな?」
『覚えてない』
「…そっか、……美しい彼女は妖精が見せた幻だったのだろうか……」


両親の強い勧めで会うことになったらすぐに兄はそのご令嬢に夢中になった。
トントン拍子に話は進んで半年もしないで二人は婚約を大々的に発表。
それが落ち着いた頃にシュラウド家から婚約の話が来て、なんと両親は本人に話すことなく許可を出した。
あとから聞いた本人はびっくり。


「お前にもあのシュラウド家から話が来てな!良かったな」
『、』
「えぇ、えぇ。話は通しておきましたから安心しなさい」
「よかったな!」
「シュラウド家の皆様と仲良くするように。ご迷惑をかけるなよ」
「まぁ、ふふ」


連絡を取ったら


〈はーー、やると思ってましたワ〉
〈でもいいでしょ?私たちは婚約を約束したのだから〉
《いいけどさ、俺の意見無視なんだけど》
〈…わたしのこと、信じてないの?〉
《そうじゃないけどさ、…そうじゃないけど》
〈わたしがいるでしょ〉
《》
〈なに?〉
《熱烈だこと》
〈うっるさいな〉
《ありがとう》
〈〉
〈どういたしまして〉


シュラウド家とは手紙でやりとりしている。
相手の都合上、会うのが難しいという建前である。
余計な接触をこちら側としないためだ。
数年間、会うことが無いままにハイスクールの入学を決めた。
同時に実家から離れて寮生活に決めた。


《イデアに頼みがあるんだ》
〈なに?〉
《俺のゲームとか預かってくんね?そのまま家に戻らないようにしたくて》
〈いいよ〉


ガッツポーズ!!


(あ"ーーー待ってましたァ)
(こっちから寮があるところか家を提供しょうと思ってたけどラッキー)

〈バレないように荷物預かるね。建前は売るとか?〉
《うーん、そうしょうかな》
〈着払いでいいよ〉
《いやいや払うから》
〈いいの、私が遊ぶし〉
《おい(笑)まぁいいけど、出世払いで》
〈おっけ〉


ダンボールに詰めて準備をする。
ゲームや漫画を処分すると「やっとわかったか。シュラウド家に相応しい婿になれよ」とうるさい声なんて無視する。
必要最低限の衣類などを詰め込み、ガランとしていく部屋に兄以外は気にしてなかった。


「なんか物が無さすぎじゃないか?」
『ゲーム片付けたからそう感じるだけ』
「そ、そうか…?」


そのまま、入学。
兄からの連絡は手抜きしながら生活。
成績も程々に。
長期休暇は『シュラウド家の婿として勉学に励みます。社会勉強として泊まり込みのバイトします。』と伝えればむしろ喜んでいた。
学校は泊まり込みのバイトすることなっていたが、その先がカモフラージュでシュラウド家に泊まることになっていた。
それを聞いたときは驚いたが、イデアの強いお願いに断れず、行くことに。


「いらっしゃい!!」
『わ、』
「…会いたかった」
『……、あの、…人が見てる』
「!!?」

「ごっほん」
「まぁ、イデアちゃんたら!」

「あっあ"ーーー!」
『…ふは、』
「も、もうっ!」
『すまん。あー、お世話になります。えっと…おじさんおばさん?』

「もう、ママでいいわよ」
『え』
「パパでいいぞ。息子」
『!?』
「私の婚約者なんだからいいんだよ」
『…お義父さんお義母さん?』
「「!」」
「息子欲しかったのよねー!歓迎するわ」
「あぁ、ゆっくりしていくといい。ただし、課題等のやるべきことは忘れずにな。二人とも」
「『はーい』」


イデアからは妹のオルトという人工AIの女子を紹介してもらう。


『妹ができて、不思議な感じ』
「よろしくね、義兄さん」
『あぁ』
(尊いっっ!!!)


だから課題をしたり、ゲームをしたりと忙しくとも楽しい時間。
実は三人でゲーセンの新しい機械とかイデアの科学や機械の話に素人目線の意見を言ったりとしていたら案外転機になったらしく、シュラウド家の下請け会社から色々と商品化。


「出世払いをもう済ませたね」
『ワォ』


そんな風に実家には帰らないようにした。
実家に帰らないと行けない日は泊まり込みのバイト(シュラウド家)に励むことに。
兄からは婚約者との幸せな話しと共に心配の声が届くが両親からそんなことはない。


『ハァ』


また来たメールに鬱陶しいと思っていたら取り上げられて、ソファーに捨てられた。


『あ、おい』
「もう!わたしとゲームしてるでしょ」
『ごめんごめん』


ふと、イデアの顔を見た。


「……なに?」
『いや、ますます美人になったなぁと』
「ばっ、…ばかっ」
『俺にはもったいないほど、』
「だから、…」
『わかってる。俺もイデアがいい』
「っ」
『イデアで良かった。選んでくれてありがとう』
「……」
『すきだ、イデア』
「…わ、わたしも……すき、」
(はぁーーーーー…数十年の刷り込みうまく行きましたわァ!!!
そう、貴方にはわたしがいるからいいの。全部任せてくれればいい)


愛しい彼に抱きつけば返してくれる。
彼の体温がなんて心地のいいことか、


(あと、すこし)
(計画が完了する)


彼が大学まで進み、卒業後はシュラウド家に就職の予定。
 その前に兄たちの結婚式に招待されたがそれは無くなった。
なんと兄の婚約者の実家と手を組んで犯罪行為をしていたことが発覚。
元々相手が前々からしていたことに加担していたことが発覚。
兄自身とその婚約者も少なくとも関わっていたらしく、逮捕。両家は没落。
主人公は事情聴取を受けたが長年実家に帰ってないことがわかりきっていたので、形だけとなった。
 シュラウド家により後片付けや被害者家族への補償金のために両家の資産を売り払う、関係の無いメイドたちの新しい働き先の紹介などを手伝ってもらう。
この話はニュースとなり、主人公の過去も明かされてしまう。
周囲からは「兄贔屓」とはわかっていたので同情の念が強く、自称働いていたメイドも赤裸々に「後継者の長男を優先し、二番煎じの次男は冷遇していた」ことを報道。
それなにも関わらず、メイドたちの新しい就職先を用意したり、被害者家族への償いをするなどとその慈悲深さが大々的に報道。


『うわぁ……』
「すご」
『お義父さんとお義母さんたちに助けてもらってばかりなのに、』
「二人とも気にしてないよ(わかってたから、貴方を虐めたやつらに正当な罰だ)」
『でもさ』
「もう、じゃ一緒に考えよ」
『うん』


ついに二人の結婚式。
それは過去の事件のことがあって大々的に報道。
それを牢獄の中で見ていたのは兄だ。ニュースとして流れているのを見ていた。


「、え」


もう何十年も会ってない。今も会いに来てくれない弟。
その隣にいる美しい美しい青い髪の女性と笑いあっている。


「あっ、あ"ァああああああ!」
「は、おい!?おい!!」


ずっと忘れられない初恋の乙女がそこにいた。
あの、あの弟の婚約者が初恋の人だなんて、なんで?なんで!!!!












「ハァ??牢屋で発狂???」
ーはい。そのまま精神病院に
「ふぅん、」
ーお二人の結婚式のニュースを見ていてそうなったと報告を受けています。
「ハッ、彼が幸せなのがムカついたんだ。下に見ていたやつがこうも幸せなのが受け入れなかったわけwいい気味!!」
ー(うわ言で「初恋の」と言ってますがお嬢様に必要のない情報です。省きます)
「そのまま出てこないように重症患者にでもしておいて。目障りだし」
ーはい。お嬢様


電話が切れた。


「んーーー、………やっと掃除終わった」


部屋を出る。
向かう先には夫のいる仕事部屋。


『…』


書類を見ている彼に抱きつく


『わ、どうした?なんか楽しそうだな』
「いいことあったのでw」
『え?なに?』
「んー、やっと問題が片付いたから」
『そうなの?良かったな』
「うんっ」


ちゅ、


「!!?」
『かわいくて、』
「ちょ、んっ…♡」
『はは、』
「もう、ばぁか…」
『かわいいな、……イデア』
「ひやっ」
『…今日、いい?』
「……ん、」
『ありがとう』
「…ね、」
『ん?』
「……もっと、ちゅうして…?」





「んっ、…は、………♡…」
(すき、すき♡わたしのモノ♡)
(そろそろ、子作りしょうかなぁ…♡)
(でももっと…っちしたいし、困りましたわァ♡)
(もっと、わたしを愛して……♡)





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