「その愛歌は、どうしたの?」


「髪いじって満足したのか、部屋で寝てますよ。」



夏歌とは対照的にあまり話さないのが愛歌。根暗っていうよりはマイペースな性格。そして毒舌。
髪の毛をいじるのが好きで月歌のツインテールや凪沙のヘアカットも担当してる。



「え?蒼歌と勉強するんじゃないの?」

「え、そうなんですか?初耳ですよ〜。」


虹歌の口から出てきた蒼歌は凪沙邸で唯一の男子ということもあってリーダー的な存在でもある。
夏歌と同い年で16歳で死んだ愛歌やまだ幼い月歌の勉学や、新米の神器には彼がいろいろ教えることが多い。




「あ〜ぁ、今頃蒼歌兄、探し回ってるんだろうなぁ。」


言葉とは裏腹に嬉しそうな表情をしてる夏歌。同い年ということが効いているのかこの2人は特に仲がいい。
敬称に兄を付けているのは、きっと先輩神器としての配慮。実際、夏歌も蒼歌からいろいろ教わっていた。




――コンッコンッ


「失礼します。あの、姫様……って全員いる…っ?!」


控えめに扉を開けてその風景に目を大きくさせたのはちょうど話題になっていた蒼歌。


「愛歌を探しにきたのか?」

「そうっす。なかなか見つからなくて。」

「あいかねえならおへやでねてるよ?」



凪沙のひざの上に座って月歌がそういえば「えぇ?!」と蒼歌は肩を落とした。


「まじか、あいつ…。はぁ。いってきます。」


学校の教師のように教材を持って、部屋を出て行った。


「月歌は勉強いいの?」

「つきかはあいかねえがおわってからやります!」

「そうか。頑張ってね。」

「はい!」





これがあたしの可愛い子供たち。大切な家族。「歌」の一族。



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