「小福さん!いらっしゃいますか…?!!
壱岐です…!」


居間でのんびり雑誌を読みながらみかんを頬張っていたエビス小福の元にやってきたのは、ヤスミに耐え続け意識を失いかけてる夜トとそれに対して呆然としてる雪音。


「ヤ…夜ト……助けて…っ!」



――「 一 線 」!!



「!? どうして!?開けてください!!」


大黒はヤスミがうつらぬようにひより達に境界を引く。
いつもはふざけてばかりの小福も真剣な表情を浮かべている。



「……ひよりちゃんだけ、こっち来な。」


そう大黒に言われ、踏み出せば難なく境界の向こう側へ足を踏み入れることが出来た。



「小福、ひよりちゃんのヤスミ清めてやれ。」


「ひよりん、こっちだよ。」




小福について行くと案内された場所は、風呂場だった。



「この水、湧き水を直接引いてるかこれで体洗って。」


これは、”外”からのヤスミを清める。



「これを夜トにも…!!」


「夜トちゃんはこれじゃ無理なの。」



そう。これは”外”からのヤスミを清めるだけの水。




「ユッキーが罰を受けなくきゃ…。」


「罰………?」




これから始まるのは、





地獄絵図。





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