夜ト神に捧げし 御霊拭いて   賜りし

御名を守らん  汚れ払いて


俗心は無に アカキ ナオキ タダシキ魂

身削ぎ身削ぎて キヨクあれ










―― 「「「 獄 」」」!!!



大黒、元夜トの神器であった真喩、そして毘沙門天の神器である兆麻が同時に一線を引けばその瞬間に雪音についた妖が悲鳴をあげる。



「雪音、なに悪さやった?!全部吐け!!」


うるせぇ 殺すぞ  ヒゲぇええ


雪音がそう叫べば背中から現れたのは翼を持った妖。倒れた夜トは吐血を続けていた。



「オレがなにしたってんだ…っ!オレはなにも悪くねぇ!!」



雪音が吐けば吐くほど、妖は大きくなっていき鎖骨の「雪」の字が薄くなっていく。
翼は大きくなっていき体もどんどん変化していく。瞳はもう正気を失ったものだった。




「大黒!黒器になってこいつを倒せ!」


「パニクってんじゃねぇボケナスゥ!俺が抜けたら決壊するし黒器じゃ時化さすんだよ!
もっといい知恵ねぇのかエリート!!」




「(知恵……っ。考えて…どうすれば雪音くんを……夜トを…っ!!)」


心配そうな目で雪音を見つめるだけだったひよりは、ある人物を思い浮かべた。



「(あの人なら……。)小福さん、私ちょっと出てきます!!」


「ひよりん?!!!」





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