「な、なぁ。凪沙さんてやっぱ神器いっぱいいんのか?」


恐る恐る訪ねたのは雪音。



「あたしが所有してる神器は虹歌を含めて全部で5人だよ。紹介してあげる。
蒼。夏。愛。月。」


凪沙が全員の名を呼べば鈴が鳴るような音がして、一列に並んでる5人の神器。



「名は虹(ニジ)。器は虹(コウ)。呼び名は虹歌(ニジカ)です。」

「名は蒼(アオ)。器は蒼(ソウ)。呼び名は蒼歌(アオカ)っす。」

「名は夏(ナツ)!器は夏(カ)!呼び名は夏歌(ナツカ)です!」

「名は愛(マナ)、器は愛(アイ)……、呼び名は…愛歌(アイカ)です…。」

「名は月(ツキ)。器は月(ゲツ)。呼び名は月歌(ツキカ)です。よろしくお願いします。」


「みんな髪色が違うから覚えやすいでしょー!」



上から虹歌は黒髪のロング。前髪のパッツンカットが特徴的だ。
唯一の男子である蒼歌はくせっ毛が可愛らしい茶髪がよく目立つ。
元気いっぱいな夏歌はさわやかな水色の髪を長く伸ばし高い位置で1つに結んでいる。
その隣にいる少し控えめなのは愛歌。ゆるっと巻かれた髪がハーフツインテールがとても可愛らしい。
そして一番幼く愛歌と手を繋いでいるのが月歌。赤毛のツインテールがよく似合ってる。


「雪音くんとは愛歌が一番歳が近いかな。
月歌はまだ新米だから一緒に神器について勉強するといいよ。」



「(毘沙門のとこもいっぱいいたけど、すげぇ……。)」


凪沙の神器を見てキラキラと目を輝かす雪音。
自分もいつかこんなかっこよくなれるだろうか。
主を刺してしまった。しかも重篤になるまで…。





「それは雪音くん次第。
君が、夜トを導く存在になるんだよ。」


「おい、凪沙。それはさすがに…っ。」


「あら。神器を信じない主なんて一生売れませんよ〜っ。」


「おま…っ!!!………まぁ、いつか。な。」


夜トは優しい微笑みを浮かべて、雪音の頭に手を置く。
お父さんと子供みたいな風景だ。




「それでなぎーはなんでこっちに〜ぃ?」


すっかりいつものペースに戻ってる小福はポテトチップスを頬張りながら訪ねた。



「ふふっ。ちょっぴり用事があってね。
てことで、夜トくんこっちらーっ。その間にみんな、雪音くんにいろいろ教えてあげて。」


「「「「「はい。」」」」」


「いででででっ!!オレけが人!!さっきまで禊!!」



凪沙は夜トの耳を引っ張って、家の裏側まで連行する。











しおりを挟む
[*前] | [♯次]



ALICE+