新入生歓迎会と組分け
組分けもだいぶ進んできて、最後の方となった。すると、よくにた赤毛の双子がいた。
「ウィーズリー・フレッド!」
「グリフィンドール!」
「ウィーズリー・ジョージ!」
「グリフィンドール!」
二人ともグリフィンドールに入った。パーシーが先程言っていた双子とは、フレッド、ジョージのことだった。
「見ろよ、俺ら揃ってグリフィンドールだぜ?」
「ああ。さすがだな、相棒」
フレッド、ジョージのどちらかが1人ずつ言った。どっちがどっちなのか、まずわからない。見分ける方法は家族しかわからないだろう、とラヴィニアは心のなかで思った。
そして、彼女の初めての友人の名が呼ばれた。
「ヴィルヘルムス・マルティナ!」
『ああ、ラヴィニアと同じ寮になりたい』と、マルティナは思っていた。帽子は暫く動かなかった。ほんの少しの間だったが、マルティナはとても長時間に感じられた。
「グリフィンドール!」
帽子は高らかに叫んだ。
「やった、やったわよ!ラヴィニア!!私もグリフィンドールよ!?」
「良かった!おめでとう、マルティナ!」
マルティナは椅子からおりると、ラヴィニアの元へと駆けていった。ラヴィニアも座っていた席を立ち、マルティナの元へと走っていった。二人の少女はグリフィンドール寮のテーブルの端の席に座り、暫くの間お互いに抱き合って喜んでいた。
そして、最後の1人も終わり、校長からの挨拶が始まった。
挨拶が終わると、テーブルの上には今まで見たこと無いような豪華な料理が一瞬にして並んだ。
「凄い……、こんなにたくさん……!」
「みて、ステーキもあるわよ!」
ラヴィニアとマルティナはキャッキャとはしゃぎながら食事を始めた。
ラヴィニアは、ここまで豪華な食事は食べたことがなく、どれから食べようかと目移りしていた。マルティナは、次から次へと自分の皿に沢山の料理を乗せていった。お嬢様なだけに、食べ方は洗練されていた。
ラヴィニアは、ふと自分のすぐ後に組分けをされたエドマンドという少年が気になった。彼は、すぐに見つかった。赤毛のウィーズリーの双子の隣に座っていた為に真っ黒な髪はすぐにわかった。彼は、双子に話しかけられていたがどこか迷惑そうな顔をしていた。
そのうち、気がつくとウィーズリーの双子がラヴィニアへ話しかけてきた。
「「兄貴が言ってた赤毛の子って君?」」
よくここまで声が揃ったものだと、脇でマルティナは思った。ラヴィニアは、確かに私のことだと答えた。
「見事に綺麗な赤毛だよな?」
「ほんとだ、ジニーが見たら羨ましがるだろうな」
そう言って、落ち込むかのような素振りを見せた二人。ラヴィニアは名前を訪ねようとした。
「えーと、二人はたしか」
「俺がフレッドだ」
「そんで、俺がジョージ」
と、自分を指差して双子は言ったが、やはりどこに違いがあるのかわからなかった。すると、双子は紳士のように礼をして、ラヴィニアだけでなく、マルティナの方も向いて交互に話ながら名をたずねた。
「お嬢様方」「お名前を」「「お聞かせ願いたい」」
さきにラヴィニアが答えた。
「私はラヴィニア・アルフォード。宜しくね」
「マルティナ・ヴィルヘルムスよ。あなた方のすぐ後に呼ばれた、ね」
マルティナは、名前を忘れられていたことに少し怒っているのか、それともふざけた双子が嫌なのか機嫌があまり良いように見えなかった。そんなこともお構い無く、双子はまた紳士のような振る舞いを大袈裟にやってみせた。
「「それでは以後、お見知りおきを」」
その後は、お互いに話ながら食事を続けた。そろそろ満腹かなと思い始めた頃、デザートが出てきた。マルティナはほれに目を輝かせながら、Γ私のケーキよ!」とケーキを片っ端から集めてきた。いったいその体のどこにケーキが入るのかとラヴィニアは思ったが、口には出さなかった。
デザートも無くなってきたころ、校長からの注意事項、クィディッチの予選について話された。そして、校歌を自分の好きなメロディーで歌った。ダンブルドア校長が、魔法の杖で金色のリボンを空中に浮かべ、そこに歌詞を書いた。皆バラバラのスピードで誰もが自由に歌った。
「さあ、諸君、就寝時間。駆け足!」
その一言で全ての生徒が一斉に自分の寮へと向かっていった。
グリフィンドール寮はホグワーツの8階にあった。途中動く階段や、ポルターガイストのピーブズというものに出会ったりした。
ようやく寮へとつくと、監督生が合言葉を皆に教えた。寮へと入ると談話室、女子寮、男子寮と別れていた。
それぞれ部屋が既に決まっており、荷物やふくろう等のペットももう部屋に届いていた。ラヴィニアは、マルティナと同じ部屋だった。他に、アンジェリーナ・ジョンソン、アリシア・スピネットという二人とも同じだった。
Γアンジェリーナ・ジョンソンよ。宜しくね」
Γ私はアリシア・スピネット。宜しく」
Γマルティナ・ヴィルヘルムス。好きなものは可愛くて綺麗で美しいものよ」
Γラヴィニア・アルフォードです。宜しくお願いします」
マルティナが、ちょっと変わった女の子だと初見の二人は思ったが、すぐに打ち解けていった。その後は四人で女子トークが始まった。
そして、彼女等が寝たのは夜中の12時を回ったことに気付いてからであった。
ラヴィニアは、マルティナ以外に新たに二人の友人ができたことに安心して、ぐっすり眠ることができた。枕元には、レナードの籠があった。レナードも主人が落ち着いて寝てることに安心したのか、隣の籠で寝ていた。
ラヴィニアはこのときすっかり忘れていた。自分の記憶が何者かに消されていたということ、組分け帽子が記憶を思い出せば後悔すると言ったことを。そして、そう遠くない未来で彼女の記憶は思い出されるのだった。