二度目の夏休みラヴィニアがホグワーツへ入学してから二年の月日が過ぎた。
友達とケンカしたり、誰々に恋人ができたなどもあったが、ラヴィニアとマルティナ、アリシアにアンジェリーナは相変わらず仲良くしていた。
フレッド、ジョージはいつのまにか悪戯仕掛人とやらになっており、アーガス・フィルチというホグワーツ管理人に追い掛けられていて、怒られたり罰則を受けるのが当たり前となっていた。そこへ、いつのまにか彼等のルームメイトであるリー・ジョーダンも加わっていた。同じくルームメイトのエドマンド・アヴァロンは、とても迷惑そうにしていたが、一年時程嫌がっている様子ではなくなっていた。もはや諦めの境地に入ったと考えるのがベストであった。
さて、1991年の7月下旬。孤児院に夏休みになり帰ってきているラヴィニアは、ホグワーツからの手紙を受け取った。そこには、3年に進級し、新たに授業で必要な教科書やどうぐのリストが入っていた。ラヴィニアが3年で選択した授業は古代ルーン文字と、魔法生物飼育学の二つである。マルティナはマグル学と魔法生物飼育学を選択した。曰くΓマグルの生活って想像してたより面白そうじゃない!私も味わいたいのよ」だそうだ。
そこへ、レナードがマルティナからの手紙を運んできた。
『親愛なるラヴィニアへ
ハロー!お元気そうでよかったわ。私は親の目が厳しいから、マグルの世界へ行くことが難しそう。だから、今度一緒にダイアゴン横丁でお買い物しましょう。教科書とか新しい授業の道具必要でしょう?8月で空いてる日を教えてちょうだいな。私の予定は空いてるから。そうそう、今年は例の生き残った男の子が入学するそうじゃない!この目で見てみたいわね。どこの寮に入るのか楽しみだわ!それじゃ、返事待ってるわよ。
マルティナ』
ラヴィニアは早速手紙の返事を書き出した。
『親愛なるマルティナへ
ダイアゴン横丁に行くのは1日でどうかな?流石に1日から皆は買いに来ないでしょう。それに遅くなっても混むだけだろうし。例の男の子って、ハリー・ポッターのこと?私も彼がどんな子か気になるよ。きっと凄い力のある子なのかな?新学期が楽しみだよ、またね。
ラヴィニア』
8月1日 ダイアゴン横丁
「いたいた、ラヴィニア!」
「マルティナ!久しぶりね。髪の毛切っちゃったの?折角長かったのに」
「邪魔でうんざりしてたの。それに、二つ縛り卒業したかったのよ。でも、にあうでしょ?」
マルティナは二つ縛りをやめ、髪を肩のところまで切っていた。
「ラヴィニアだって、だいぶ伸ばしたじゃないの。私が毎朝ケアしてた甲斐があって、痛んでるのなんかちらほらだし」
ラヴィニアは、肩の上で切り揃えて居たのをやめ、胸の辺りまで伸ばしていた。紅色で美しい髪は、嫌でも人目をひいた。
「さてと、買い物行きましょうか!」
「そうだね、まずは……本屋で教科書済ませようか」
そう言って、彼女たちはフローリッシュ・アンド・ブロッツ書店へと向かった。そこで、教科書を購入し終えると、隣にあるマダム・マルキンの洋装店へと行った。
中には、プラチナブロンズ色の髪の少年と、黒髪に眼鏡をかけた少年がホグワーツの制服の採寸をしていた。黒髪の少年は終わったようでそそくさと店を出た。少年はこちらを一瞥したように見えた。瞳の色が綺麗なエメラルド色だった。一方マルティナは、プラチナブロンズの少年を見て、少し表情が苦々しくなった。
「これは、ヴィルヘルムス家の……お久しぶりです。マルティナ嬢」
プラチナブロンドの少年はマルティナを知っていたようだ。
「……久しぶりですわね、Mr.マルフォイ。クリスマスパーティー以来かしら」
「確かそうでした。お隣の方はご友人で?」
マルフォイと呼ばれた少年は、ラヴィニアを見てたずねた。
「ええ、私の一番の友達ですわ」
マルティナは自信満々に答える。ラヴィニアは一応名乗ることにした。
「ラヴィニア・アルフォードです。宜しく」
「へえ、あのマルティナ嬢が……。僕はドラコ・マルフォイ。宜しく、Ms.アルフォード。僕はホグワーツではスリザリンに入るだろうさ。僕の家族は皆そうだったんだ」
ドラコ・マルフォイと名乗った少年は、そろそろ失礼するよと言って、店を出ていった。マルティナは彼が出て行った方向を忌々しげに見ていた。
「マルティナ、どうしたの……?彼を見てから顔が怖くなってるよ」
「あの子、正直嫌なのよ。親からの付き合いがあるから……仕方なく」
何やら深い事情がありそうだったので、ラヴィニアはこれ以上は聞かないことにした。そして、マダムに少しキツくなった制服を新調してもらった。
小腹が空いたので、フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリーム・パーラーで、アイスを食べた。ラヴィニアはストロベリー味、マルティナはラズベリー味をそれぞれ選んだ。二人は、久々に会ったので、夏休み中のことを沢山話していた。
時間は早く過ぎ去り、夕方になった。
「またね、マルティナ!」
「キングス・クロスで会いましょうね!約束よ、ラヴィニア!」
二人は漏れ鍋で別れ、新学期にまた会うことを約束した。