クリスマスと弟
談話室につくと、マルティナが本を読んでいた。 マルティナは 、ラヴィニアが上の空であるとすぐに気づいて問い詰めた。
「どうしたの、ラヴィニア!あなた、顔色悪すぎるわよ!?」
そう言うと、彼女は床へ倒れ込んだ。
「…………ま、ルて…な?」
「ラヴィニア!しっかりして、ラヴィニア!」
「どうしたんだ、マルティナ。……!」
そこへ、エドマンドが男子寮からおりてきた。何かに叫んでるマルティナを見て、何が起こったのかと下を見ると、青白い顔をしたラヴィニアがいた。
すぐに、二人でラヴィニアを医務室へと運んだ。マダム・ポンフリーは彼女の具合を悪くした原因が、全くわからないようだった。
「いったい何があったんだ、マルティナ。お前、彼女といつも一緒にいるだろう?」
「今日は一緒じゃなかったのよ。ラヴィニアが談話室に戻ってきたから声をかけたら、あんな顔してたから……」
マルティナとエドマンドは、寮へ戻る途中に会話をしていた。すると、そこへハリーが通りかかった。ロンは一緒ではなかった。
「あ、マルティナ!」
「あら、ハリー。今日は一人なのね」
「ああ、うん。ねえ、ラヴィニア知らない?用があるんだ!」
「ラヴィニアに?どうして?」
マルティナは、彼女が具合悪いとはすぐに言わなかった。
「すぐに、ラヴィニアに聞きたいことがあるんだ!マルティナならわかるんじゃないかと」
「彼女は今医務室よ。さっき倒れたのよ」
これは倒れたと言うしかないと、マルティナは思った。彼女の負担になるものは近づけたくない、という気持ちが働いていた。
「え!?どうしたの、ラヴィニアは。さっきロンが会ったって言ってたのに」
「ロン?ロナルド・ウィーズリーのことね?彼は今、どこに居るのかしら」
マルティナは、 ラヴィニアが先程ロンに会ったと聞き、彼が何か関係しているのでは?と、考えた。
「ロンなら、談話室でチェスしてるよ」
「そう、ありがとうね。ハリー。エドマンド、寮へ戻るわよ!」
マルティナは、エドマンドと共に談話室への道を急いだ。タペストリーの裏をかいくぐり、裏道を急いだ。
談話室につくと、ロンは兄のパーシーとチェスをしていた。
「はあ、はあ、ロナルド・ウィーズリー!」
「え?」
マルティナは、息急ききってロンの元へと向かった。パーシーも何事かとこちらを見た。
「ちょっと、お話がしたいのだけれど?パーシー、あなたの弟をお借りしても良いかしら?」
「え、ああ。構わないよ」
そう言って、ロンはマルティナに引っ張られていった。エドマンドが、談話室の一番端のテーブルと席を陣取っていたのて、マルティナとロンはそこに座った。
「ねえ、ロン。あなた、ラヴィニアと会ったそうじゃない。何かお話したのなら、その、内容を詳しく教えてもらえるかしら?」
「え、どうして?」
「ハリーが言ってたのよ。あなたとラヴィニアが先ほど会ったって。何かお話ししたんでしょう?さあ、早く言いなさい。私の機嫌が悪くなる前にね!」
マルティナは、脅しながらロンに言った。ロンは、マルティナの表情が一段と恐ろしくなるのを恐れて、
ラヴィニアとの会話のことを告げた。
すると、みるみるマルティナの表情は青ざめていった。
「話したのはそれだけだよ。ほんとだよ!」
「………ええ、わかったわ。ありがとう。ねえ、エドマンド?」
ロンは、それだけ言うと解放された。マルティナはエドマンドに話しかけた。
「なんだい?」
「……マダム・ポンフリーのとこへ行きましょう。校長にも聞いた方がいいかもしれないわね」
なんだか、えらい大事になったなあと、エドマンドは思った。二人はまた、医務室への道を急ぐのだった。