なんで俺はこういうやつばかり書くのか、答えは俺の性癖だからだ。


「りょぉ……くん……ひっく」
 珍しく酔い潰れ寸前の花奈さんの頬が 寝そべってた俺の頬にあたり、しばらくすると猫のようにすりすりと甘えてきた。
「花奈さん?」
「にゃ……?」
 そんな、かわいい彼女と目が合いそうになると 花奈さんは少し目を逸らす。
 目は据わってると言うよりはとろんとしている、意識も恐らくあったりなかったりな状態だろう。
 そんな感じで呂律の回らない喋りだったが「大好き」とばかり言い、俺にぴったりくっついてた。

「……ねぇ、きすしよ……?」
「うん」
 そして、好きしか見えない目を少し合わせた後、互いの唇は──いや、舌はしばらく触れ合ったままだった。
 そして、温かかったのか満足したのか、すぅ……と少し脱力したようなふにゃ*とした体勢で、俺の上で寝たのだった。

 「俺も花奈さんも風邪ひいちゃうよ……」
──その後、ちゃんとベッドに連れていった。

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