大人になったら結婚して!
いつもの通学路、公園近くの交番。ふんふんと鼻歌を歌いたながら角を曲がれば見えてきて。ちょうど水やりをしている制服姿。やった!今日は良い日だ!
「研二くーん!おはようございます!付き合ってください!」
「おお、おはよう。今日も熱烈だねぇ」
「返事は〜!?」
「君と付き合ったりなんかしたらお巡りさん、捕まっちゃうんだけど……」
困ったように肩を竦め、冗談めかしてそう笑う研二くんもかっこよくて大好き。うふふ、研二くんのそういう真面目なところも含めだーいすき。
「残念、じゃあ明日出直します」
「明日になろうが変わんねぇよ。せめてもう少し素敵なレディになってからだなぁ」
「えーっ、じゃあいつならいいの?」
「成人したら考えてやるよ」
「言ったね!?じゃああと二年!」
そうやってぶい!っとピースを作れば研二くんは目を細めて笑う。
きっと、多分だけど研二くんの目に映る私は恋愛対象でもければ、ただの毎朝求婚してくるだけの子ガキでしかない訳で。
「そろそろ行かねぇと遅刻すんぞ」
「わ!行かなきゃ!じゃあねー!また帰り来るね!」
「お〜、しっかり勉強しろよ」
そう言ってふりふりと手を振る研二くん。そんな姿もなんだか可愛くて大好き。
……成人したら考えてくれるって。本気にしてもいいのかな、なんてぼんやり頭の片隅で考えながら手を振り返した。
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