見た目は子ども
用具委員会の仕事を終わらせて、
最後に報告と終礼を終わらせれば今日の委員会は終わった。
一クラスにつき二人なので私にも
もちろん相棒がいるわけだが、
その相棒は如何せん面倒くさがりなのだ。
そのせいでどれだけ私の仕事が増えたことか。
まあ別に、不快な思いをしたわけではないから良いけどさ。
どっちかって言えば、じじいの方が面倒だった。
「千紗、これは何だ?」
塵取りだよ。
「これは?」
箒だよ。変わった形してるかも知れないけど。
「ではこの液体は何だ?」
マジッ○リン。
こんな感じで一々聞いてきては作業が中断される。
キレそうだった。
その恨みも込めてねめつけるように見れば、
はっはっはと笑われた。
「俺は平安生まれだからな。好奇心は人一倍だぞ?」
この好奇心じじいめ。
ため息を吐きながらスーパーを目指す。
携帯を見れば母親から、
牛乳と味噌を買ってきてほしいとメールがあったのだ。
電話で詳しく聞けば、味噌煮込みうどんなのに
味噌を忘れたんだそうだ。
それと、牛乳。私がガブガブ飲むせいで
また無くなっていたらしい。
私は牛乳が大好きで牛乳が無いと生きていけないから、
好きなのを買ってきていいと言われれば喜んで買いに行こう。
「牛の乳?……ふぅん、妙なものを飲むのだなぁ、人の子は」
なんて言われたけれど、気にしない。
私は気分ルンルンでスーパーへ向かった。
この世界において一人でスーパーとか
フラグでしかないことに気づくまであと少し。
うわ死にたい。
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