DVDデー!



このシリーズのシーズン1の第1話は、『ピンク色の研究』

原作の『緋色の研究』をちょっとアレンジして
色々混ぜて出来た話らしい。


1話が90分ある1シリーズ3話構成だから、
途切れる事なく作品の世界に浸かることができるのがすごくいいと思う。





すごく面白くて、ついついみんな無言で1話を観終えてしまった。


そのままディスクを抜いて第2話のディスクをセットしようとすると、
前後から待ったが掛かった。



「何?えっと……観ないの?」

「いや、観る。だが、これは1話観るのに結構体力がいるな。
少し疲れてしまったんだ、休まないか?」

「じじいも同じだ、千紗よ」

「えー……」



私はあの異常に長い『Once upon a time of America』も
そのまま観続けることができるので(約4時間)
分からなかったが、やはりダブルじじいは慣れていないからか
結構観ているだけでも疲れてしまったらしい。


私としてはそのまま続けて観たかったので少々残念だけれど、
二人が本当に疲れた様子だったので少し休憩を入れることにした。




「ちょっとコンビニに行ってくるけど、何か欲しいものある?」



そう問い掛ければ、三日月はプリンをとのことだった。
あのぷるぷるの食感に魅了されたらしい。


物理的な食事はしないって言ってなかったっけ、
と不思議に思って聞いたが、
実際物理的な食事ではなく、こう、プリンならプリンの
霊体?みたいなものを食べるのだそうな。

そうでなければお供え物などが勿体ないだろう、と
言われれば納得したようなしないような。



鶴丸は?と聞いて返ってきたのは、
まあ鶴丸の性格を考えれば意外ではない答えだった。



「そうだな……君について行こう」

「え、良いけど……」

「俺はスーパーなら分かるんだが、
こんびにはあまりよく知らないからな。興味がある」



はい出たお得意の『興味がある』!

まあいいよ、連れてってやるよ。

せっかく博物館からも宮内庁からも離れたんだもの
楽しまなきゃね、節度を持って。

節度を持って。(大切な事なので二回ry)




私と鶴丸は三日月のお見送りで家を出て
一番近いコンビニへと向かった。



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